JFAプリンスリーグU-18

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JFAプリンスリーグU-18(じぇいえふえーぷりんすりーぐ あんだーえいてぃーん)は、2003年より始まった、毎年3月から8月にかけて全国9地域で行われる、高校生(ユース)年代のサッカー大会。主催は財団法人日本サッカー協会、共催は朝日新聞社。名称は2002年に薨去した前日本サッカー協会名誉総裁高円宮憲仁親王を記念してつけられた。

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[編集] 経緯

従来高校生年代の大会はトーナメント方式が多く用いられてきたが、これでは一旦負けたチームはそこで大会が終わってしまうため、試合の経験を積むことができない。のみならず、高校生より上の年代では総当たりのリーグ戦が中心であり、

という、トーナメントとは全く違う性質を持つ。このため選手がリーグ戦独自の戦い方を知らないまま成長していくことが90年代半ばごろから懸念されるようになり、高校生年代から長期・多チームによるリーグ戦を経験させる場を設けることが日本サッカーの強化のために必要であるという声が高まった。そうした意識を持つ一部指導者の主導により、例えば関東では「関東スーパーリーグ」のようなリーグ戦が行われるということはあったが、非公式戦であるためにもっぱら普段試合経験のない控え選手が出場するなど、充分な目的を達しているとは言い難かった。

そこで、こうした目的を達成するため、日本サッカー協会の主催で2003年から当大会が開始された。毎年秋に開催される高円宮杯全日本ユースサッカー選手権(U-18)大会の予選を兼ねる公式戦としてのリーグ戦を行う、高いモチベーションの下実力の伯仲したチームによる長期の戦いという初めての試みがスタートしたのである。

[編集] 特徴

当大会は上記のようなリーグ戦の特徴以外にも、幾つかの特記すべき部分がある。

高校サッカー部とクラブユースチームが同じ舞台で戦う
日本の高校生年代のサッカーにおいては長年高校サッカー部が中心的役割を担ってきたが、1970年代半ば以降、とりわけJリーグの開幕以降にはJの各クラブが保有を義務づけられたユースチームの存在が大きくなってきた。
先述の通り一敗すればそこで全てが終わるトーナメント中心のサッカー部では、まず負けないことが最大の課題であり、その分技術・戦術がシンプルで確実なものに傾きやすく、高校生の成長を阻害するおそれがあるとかねてから指摘されていた。クラブユースでは少人数のチーム構成により、勝ち負けにとらわれずに技術を伸ばすことに主眼が置かれたが、その分ギリギリの勝負ではサッカー部に対して弱いのではないかといううらみがあり、またクラブの登録チーム数は高校に比べて圧倒的に少ないため、公式戦の試合数が絶対的に不足していた。
日本の登録制度においては部活とクラブユースの双方に同時に登録することはできず、双方の長所を同時に経験することはできない。また、両者が同じ舞台で戦う機会も全国大会である高円宮杯以外にはなく、ほとんど交流はなきに等しかった。プリンスリーグにおいては両者が各地域レベルで対戦するため、試合の機会が以前に比べて格段に増え、双方にとってメリットが生まれた。
前後半45分、トータル90分で試合が行われる
短期間に集中した日程で行われるトーナメントで争われる高校サッカー部の大会においては、一試合を35分や40分のハーフで行うことが通常であり、公式ルールである「90分の時間の使い方」が若年期に身に付かない点が指摘されていた(クラブユースの公式戦では正規の90分で行われるのが通例である)。これを改善するべく、プ・リンスリーグでは全ての試合が公式ルールである45分ハーフで行われている。

[編集] 開催

プリンスリーグは全国を9地域に分けて行われる。地域によってはリーグを二つに分け並列で開催したり、二部リーグを持ったりと、開催方法には地域ごとに特色がある。いずれの地域でも成績下位のチームは都府県リーグ(北海道では地区リーグ)に降格し、参入戦を勝ち上がってきた下部リーグのチームと入れ替わる。試合結果に応じて勝ちに3、引き分けに1、負けに0の勝ち点が与えられ、勝ち点の多寡によって順位を決定する。勝ち点が同じ場合、得失点差によって順位を決する。

[編集] 北海道

北海道は10チームによる一回戦総当たりによって行われる(2004年までは8チームによる一回戦総当たり)。下位2チームは自動降格し、8位のチームは入れ替え戦に回る。2007年の高円宮杯出場枠は1。

2003年 コンサドーレ札幌ユースU-18
2004年 コンサドーレ札幌ユースU-18
2005年 コンサドーレ札幌ユースU-18
2006年 札幌第一

[編集] 東北

東北は12チームによる一回戦総当たりによって行われる(2003年は8チームによる二回戦総当たり、2004年は12チームを2リーグに編成し6チームによる二回戦総当たりの後、各リーグ上位2チームずつ4チームによる順位決定戦)。2005年には90分終了で同点の時にPK戦を行い、90分勝ち=4、PK勝ち=2、PK負け=1、90分負け=0の勝ち点が与えられたが、2006年はPK戦は、リーグ戦の最終順位を確定するためだけに行われ、勝ち点は通常と同じ方式になっている。上位6チームが残留で下位6チームが各県の入れ替え戦等にまわる(但し一県の最大出場枠は3)。2007年の高円宮杯出場枠は1。

2003年 青森山田
2004年 青森山田
2005年 青森山田
2006年 青森山田

[編集] 関東

関東は20チームを2グループに編成し10チームによる一回戦総当たりのリーグ戦を行い、その後順位決定戦が行われる(詳細は関東プリンスリーグ公式HPを参照)。2004年までは優勝決定トーナメントを各グループの上位3チームずつ計6チームにより行ったが、2005年からは各グループの一位チームの対戦で優勝を決する。2007年の高円宮杯出場枠は4。

2003年 市立船橋
2004年 桐蔭学園
2005年 横浜F・マリノスユース
2006年 横浜F・マリノスユース

[編集] 北信越

北信越は16チームを2リーグに編成し8チームによる一回戦総当たりのリーグ戦を行い、その後順位決定戦が行われる(2003年は6チームによる一回戦総当たり、2004年は12チームを2リーグに編成し6チームによる一回戦総当たりの後、各リーグ上位2チームずつ4チームによる順位決定戦)。上位7チームが残留。2007年の高円宮杯出場枠は2。

2003年 星稜
2004年 星稜
2005年 星稜
2006年 水橋

[編集] 東海

東海は18チームを一部10チーム・二部8チームの2リーグに編成し、それぞれ一回戦総当りのリーグ戦で行われる。(2005年までは10チームによる一回戦総当たりによって、2006年は一部は6チームによる二回戦総当りのリーグ戦、二部は8チームによる一回戦総当りのリーグ戦によって行われた)。2007年の高円宮杯出場枠は2。

2003年 清水エスパルスユース
2004年 ジュビロ磐田ユース
2005年 静岡学園
2006年 静岡学園

[編集] 関西

関西は14チームを2リーグに編成し7チームによる一回戦総当たりのリーグ戦を行う。 Aリーグは前年度の成績上位7チーム、Bリーグは6府県それぞれで行われる高校による参入戦(新人戦などが該当。各府県によってことなる)を勝ち上がった6チーム+関西圏のクラブによる参入戦を勝ち上がった1チーム=合計7チームで編成。

その後Aリーグの上位4チームとBリーグの上位2チームによる順位決定戦が行われる。

(2005年までは16チームを2リーグに編成し8チームによる一回戦総当たりのリーグ戦を行った後、各リーグ上位3チームずつによる順位決定戦)。

2007年の高円宮杯出場枠は4。

2003年 ガンバ大阪ユース
2004年 ガンバ大阪ユース
2005年 ガンバ大阪ユース
2006年 ヴィッセル神戸ユース

[編集] 中国

中国は16チームを一部8チーム・二部8チームの2リーグに編成し、ファーストラウンドは一回戦総当りのリーグ戦が行われる。セカンドラウンドは上位4チーム・下位4チームに別れて一回戦総当りのリーグ戦が行われる。(2003年は12チームを2リーグに編成し6チームによる二回戦総当たりのリーグ戦の後、各リーグの同順位チーム同士による順位決定戦。04年、05年は12チームを2リーグに編成し6チームによる一回戦総当たりの前期リーグ戦を行い、後期は各リーグ上位3チームずつ6チームによる一回戦総当たりの上位リーグと下位3チームずつ6チームの下位リーグに分けて行った。2006年は12チームによる一回戦総当りのリーグ戦で行った)。 2007年の高円宮杯出場枠は3。一部上位リーグの1〜3位が出場権獲得。

2003年 サンフレッチェ広島ユース
2004年 サンフレッチェ広島ユース
2005年 サンフレッチェ広島ユース
2006年 サンフレッチェ広島ユース

[編集] 四国

四国は12チームによる一回戦総当たりで行われる(2003年は8チームによる二回戦総当たり、2004年は12チームを2リーグに編成し6チームによる二回戦総当たりの後、各リーグ上位2チームずつ4チームによる一回戦総当たりの決勝リーグ、2005年は12チームによる一回戦総当たり、2006年は12チームを2リーグに編成し6チームによる一回戦総当たりの前期リーグを行い、後期は各リーグ上位3チームずつ6チームによる一回戦総当たりの上位リーグと下位3チームずつ6チームの下位リーグ)。なお、2008年からは出場チームが10チームに縮小される予定。 2007年の高円宮杯出場枠は1。

2003年 愛媛FCユース
2004年 愛媛FCユース
2005年 愛媛FCユース
2006年 高知

[編集] 九州

九州は一部が12チームによる一回戦総当たり、二部が12チームを6チームに分け一回戦総当たりによる前期リーグと、前期の上位8チームと下位4チームずつに分かれた後期リーグによって行う(2003年は16チームを2リーグに編成し8チームによる一回戦総当たりの後各リーグ上位2チームずつ4チームによる順位決定戦。04年、05年は一部12チーム、二部12チームによる一回戦総当たり)。2007年の高円宮杯出場枠は2。

2003年 鹿児島城西
2004年 鹿児島実業
2005年 鵬翔
2006年 ルーテル学院
日本の2種(高校生年代)サッカー大会
高円宮杯全日本ユースサッカー選手権

JFAプリンスリーグ(高円宮杯の予選を兼ねる)

クラブユース 高校
日本クラブユース選手権

Jユースカップ

全国高校総体

全国高校サッカー選手権


高円宮杯全日本ユースサッカー選手権 (U-18)大会

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高円宮杯全日本ユースサッカー選手権(U-18)大会(たかまどのみやはい ぜんにほんユースサッカーせんしゅけん(アンダー18)たいかい)は、1989年から開催されている高校世代のサッカー実力日本一決定戦。1989年はプレトーナメントとして発足し、公式戦となったのは1990年。主催は財団法人日本サッカー協会、共催は朝日新聞社


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[編集] 概要

高校サッカー部にとっては全国高等学校総合体育大会全国高等学校サッカー選手権大会と、クラブユースチーム(JリーグJFL等社会人チーム傘下のユースチーム含む)にとっては日本クラブユースサッカー選手権 (U-18)大会Jリーグユース選手権大会とそれぞれ並んで高校生年代の三大タイトルを形成する大会である。

基本的に公式戦で対戦する機会のない高校サッカー部とクラブユースチームが対戦する、かつては唯一の大会であった。また、高校サッカー部にとっては前後半45分、トータル90分の正規の試合時間で行われる数少ない大会の一つである。以前は7月から8月にかけて行われた地区高校選手権(地区インターハイ)の上位校や、クラブユース日本選手権(U-18)の上位クラブをあわせた16チームによりトーナメントで開催されたが、2003年から開催時期を秋へ移し、またグループリーグを導入するなど大会形式を大きく変更した。またこれをきっかけに東芝が特別協賛することになった。

発足当初〜90年代は高校サッカー部がクラブチームを成績で圧倒したこと、チーム作りの初期段階に行われる地区大会の優勝チームしか出られないという門戸の狭さなどもあいまって、出場チームの質、量とも高校総体、高校選手権に遠く及ばないマイナーな大会となっていた。そのためそれらの大会と比べると、高校サッカーファン、関東、関西の強豪チームなどからは、大会としての価値を遙かに低く見られていた。事実、本大会設立後もしばらくは、各県の事情によって単独チームによる代表や選抜チームが混在する国民体育大会以下の価値とされるタイトルであった。なお、現在でも全国高等学校サッカー選手権大会の公式HPでは、歴史的蓄積もあるとはいえ、三大大会に16歳以下の選手で争われるようになった国体がなお含まれ、本大会は別枠で扱われている。

こうした事情に変化の兆しが見られたのは1998年以降のことであり、この年、大黒将志二川孝広らを擁すガンバ大阪ユースが準優勝ながら極めて高いパフォーマンスを見せ、クラブ勢の台頭を予感させるものとなった。翌99年にはベスト4を全てクラブ勢が占め、ジュビロ磐田ユースがクラブチームとして初の本大会優勝を達成している。

クラブチームに多く優秀な才能が集まりクラブと高校の実力関係が逆転したと言われるようになり、またトーナメントではなく10試合前後の数を重ねるリーグ戦の予選を勝ち上がって来る代表によって争われるようになった今日では、実力日本一決定戦の名に実が伴ったと言え、クラブ・高校双方のチームにとって最も重要な大会として位置づけられるようになってきている。しかし、クラブユースという形態への社会的認知度がまだ十分とは言えず、マスコミでの扱いも高校選手権に比べ遙かに劣るのが現状であり、改善が望まれている。

[編集] 予選

本大会の予選は3月〜8月にかけて全国を9つのブロックに分けて行われるJFAプリンスリーグU-18がこれを兼ねて行われる。

大会名は2002年に死去した高円宮憲仁親王日本サッカー協会名誉総裁)を記念してつけられた。

[編集] 決勝大会

全24チームの出場枠は次のように決定される。

  1. 各9地域のプリンスリーグ優勝チーム
  2. 直近3年間の当大会における地域別の成績をポイント化し、その累積ポイント上位3地域のプリンスリーグ各2位チーム。
  3. 前年度の当大会ベスト8に入った地域から、ベスト8入りしたチーム数と同数、各地域のプリンスリーグ上位チームから出場。
  4. 大会開催年の日本クラブユース選手権高校総体の各優勝・準優勝チーム。これらのチームが上記1?3に該当する場合は、そのチームが所属する地域のプリンスリーグ上位チームから繰り上がりで出場。

2006年の出場枠及び出場チームは次の通り。

[編集] 試合形式

試合は全て、正規のルールである45分ハーフで行われる。また、選手の疲労を考慮し、全日程で試合の間に最低一日の休養日を入れているのが、この年代の他の全国大会では見られない特徴である。

[編集] 一次ラウンド

24チームを4チームずつ6組に分けて1回総当りのリーグ戦を実施。勝ち3点、引き分け1点、負け0点の勝ち点で順位を決定(同点の場合、得失点差、総得点、当該チーム直接対決成績、抽選の順)。

[編集] 決勝ラウンド

各グループ1位および2位チーム(計12チーム)と各グループ3位のうち成績上位4チーム(計4チーム)の16チームが決勝ラウンドに進出し、トーナメント方式で優勝を争う。同点の場合は10分ハーフの延長戦およびPK戦で勝敗を決める。

2004年の第15回大会は、一次ラウンドからの勝ち上がりが一次リーグ各グループの1位6チーム+2位上位2チームであったため、例えば2強2弱のグループが3強1弱に比べて遙かに有利になるなど、グループ組み合わせの運が占める要素が強く日本一決定戦としては相応しくないと言う批判の声が大きかった。勝ち上がりのためにはまず1位を狙わなくてはならず、そのような厳しい条件のグループリーグ戦は国際的にはあまりないため、グループリーグ戦の実戦経験になりにくいという面もある。2003年は参加16チームであったため、これを4グループに分けて各組上位二位の計8チームが決勝トーナメント参加というオーソドックスな形態であった(それ以前は16チームによるトーナメント)が、2004年は参加を24チームに拡大したにも関わらず決勝トーナメント進出が変わらず8チームであったためにこのような問題が生じた。

このため、2005年の第16回大会から、ワールドユース(現:U-20ワールドカップ)と同様の現在の勝ち上がり方式を採用した。これによりグループリーグの組み合わせによる運・不運の要素はかなり軽減されることになる。また、一勝もしなくともグループリーグを勝ち上がることもあるため、引き分けも極めて重要となる。

[編集] 特典

1998年〜2003年に、この大会の優勝チームには天皇杯全日本サッカー選手権大会のシード枠が与えられたが、2004年から大会スケジュールの見直しで廃止された。また、優勝チームと準優勝チームには、副賞として海外遠征(遠征費用・海外大会出場権)が与えられる。

準決勝は高校サッカー界の聖地と言われる国立競技場で試合が行われる。つまり成績次第では全国高等学校サッカー選手権大会よりも早く国立競技場のピッチを経験することも可能である。ただしユース所属の選手にとっては、中学生年代において高円宮杯全日本ユースサッカー選手権(U-15)大会で経験した選手を除き、この大会が唯一国立のピッチでの公式戦を経験できる機会である。決勝戦は日韓ワールドカップの会場となった埼玉スタジアム2002で行われる。

[編集] 歴代大会結果

年度 優勝チーム 決勝戦 準優勝チーム
1989年 プレ 清水市商 3-1 国見
1990年 1 清水市商 2-0 習志野
1991年 2 徳島市立 1-0 国見
1992年 3 藤枝東 3-1 讀賣サッカークラブユース
1993年 4 清水市商 1-0 鹿児島実業
1994年 5 清水市商 3-1 讀賣サッカークラブユース
1995年 6 清水市商 5-0 横浜マリノスユース
1996年 7 鹿児島実業 5-1 東福岡
1997年 8 東福岡 3-2 清水市商
1998年 9 藤枝東 3-2 ガンバ大阪ユース
1999年 10 ジュビロ磐田ユース 4-1 ベルマーレ平塚ユース
2000年 11 清水市商 3-2 前橋商業
2001年 12 国見 1-0 FC東京U-18
2002年 13 国見 4-2 星稜
2003年 14 市立船橋 1-0 静岡学園
2004年 15 サンフレッチェ広島ユース 1-0 ジュビロ磐田ユース
2005年 16 ヴェルディユース 4-1 コンサドーレ札幌ユースU-18
2006年 17 滝川第二 3-0 名古屋グランパスエイトU-18