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ソース       日刊スポーツ静岡  サッカーオンラインマガジン.2002world.com  静岡新聞スポーツ   過去の記事〜3月   

清商、静学破る!/高校サッカー

2点目を決めた清水商MF中村(右から2人目)は先制点を決めたFW松島(右端)らに祝福される

<全国高校サッカー選手権県大会>◇8日・準々決勝◇草薙球技場、藤枝市民グラウンド◇40分ハーフ

 清水商が、全日本ユース選手権準Vの静岡学園に2−0と完勝しベスト4に進出した。前半6分FW松島寛季(2年)が先制、後半32分MF中村卓樹(3年)がダメ押し弾を決め優勝候補を3年前の決勝に続き返り討ち。また加藤学園暁秀が選手権初の、そして藤枝東と清水東も4強入りした。

 全国準優勝校の厳しい攻めを、守備陣は必死に耐え、着実に前へはじき返した。そして大滝雅良監督(52)らベンチが「ワイド、ワイド」と言い続けた指示を、攻撃陣はひたすら繰り返した。全員が互いを信じ合い前進し続けた80分余…まさに「清商魂」が生んだ劇的な勝利だった。

 開始6分、エースナンバー「8」を背負う松島が試合を大きく動かした。右後方からのパスをゴール前で受けると、右にターンしながら左足を振り抜き先制弾を突き刺した。「絶対チャンスが来ると思っていたので狙ってた。厳しい時に決めるのがストライカー」。今大会不振を極め、大滝監督から試合後何度もマンツーマン指導を受けた。「やってくれると思ったが大一番ほどいいものを出す」と指揮官も目を細めた。

 松島が勝ち取った1点を守りきる準備は万全だった。「1週間は守備練習だけ。何とかセットプレーを防ぐのが合言葉」(大滝監督)と磨き上げた守備、特に秋山誠(3年)国体県選抜・平岡康裕(2年)のセンターDFコンビは抜群の安定感を見せた。ボランチ起用の多かった平岡を、裏のボールを拾えるからとDFに下げた。その平岡が的確なカバリングをし、上がり目の秋山がプレスをかけ、静学が裏を狙い出したボールをことごとくはじいた。

 そして3トップ気味になった静学が攻勢をかけた後半32分。右サイドのMF水野晃樹主将(3年)が左サイドに蹴り上げたパスに、中村がトップスピードで一気に飛び込んだ。カウンターとなりペナルティーエリアに突入した中村の左足から放たれたシュートは、放物線を描きゴールに吸い込まれた。「無我夢中。大滝先生のおかげです」。つきっきりで50本以上もクロスの指導をしてくれた指揮官への感謝を忘れなかった。

 「苦しかったけど、最後まで自分たちのサッカーをできるのが清商です」(水野)。「清商魂」の炎は全国へますます燃え上がろうとしている。【村上幸将】

[2003/11/9/11:17 紙面から]

写真=2点目を決めた清水商MF中村(右から2人目)は先制点を決めたFW松島(右端)らに祝福される


創部2年目で静学中が初優勝!/さなる杯

ウイナーズカップを制した静岡学園中イレブン

<さなる杯争奪第24回県中学1年生サッカー大会>◇3日◇草薙球技場◇決勝ほか◇25分ハーフ

 創部2年目の静岡学園中(中体連の部優勝)とキューズFC(クラブの部優勝)の対決となったウイナーズカップは、静岡学園中が1−1で突入したPK戦を4−2で制し、大会初優勝を飾った。後半23分にMF城内龍也が同点ゴールを決め、PK戦ではGK浅野利紀が相手の4人目を止めて県の頂点に上り詰めた。

 止めれば勝利が決まる相手4人目のキックをGK浅野は完全に読み切っていた。精いっぱい伸ばした左手に執念でボールを当てた。わずかにコースを変えたボールがバーをはじいたとき、控えを含めたすべてのメンバーが浅野に駆け寄り、ピッチ上に静岡学園中の大きな輪ができた。

 試合開始から常に大声を出して最後尾から仲間を励まし続けた。延長戦で決着がつかず、PK戦突入が決まった時にも「自分が止めて勝とうと思った」と強気の姿勢を崩さなかった。その言葉通りに勝利を呼び込み、最優秀選手にも選ばれた。頼もしい守護神に井田勝通監督(61)は「ああいうやつがいるとチームメートは楽なんだよな、安心もできる」と、あらためて存在の大きさを認めた。

 そんな浅野を含めて、試合をあきらめる選手はいなかった。同点ゴールが生まれたのは試合終了2分前。バーにはね返されたMF福井雄都のシュートを押し込んだ城内は「失点は自分のミスからだったから、自分で取り返したかった」とチームを救った起死回生のゴールを振り返った。

 決勝を除くすべての試合で得点を決めてきたMF杉山健太主将は「自分は何もできなかったけど、浅野と城内に助けられた」と2人に感謝した。昨年まで清水FCでチームメートだった3人は、話し合いの末に静岡学園中でサッカーをすることを決意。そのとき、最初に掲げた目標が「さなる杯で優勝すること」だった。3人は中心選手になって、創部2年目のサッカー部に初優勝をもたらした。【海野仁大】

 ◆キューズFC先制点守れず キューズFCは後半18分にFW清水耕が挙げた先制点を守りきれず、2年連続で「2位」に終わった。あと1歩で優勝を逃した選手たちは、試合後の表彰式でも下を向いたままだった。MF渋谷桂汰主将は「先制はしたけど、静学のペースだった。中盤には自信があったけど思うようにならなかった」と相手の強さを認めた。磯部成範監督(42)も「勝てると思ったんだけどね」と肩を落としていた。

[2003/11/4/11:46 紙面から]

写真=ウイナーズカップを制した静岡学園中イレブン


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目指せ!国立!〜激闘 静岡編〜

静学、惜しくも準優勝/全日本ユース

<第7回>
全日本ユース選手権決勝 市船橋対静岡学園 静岡学園DF小林(左)は市船橋FWカレンと激しく競り合う
全日本ユース選手権決勝 市船橋対静岡学園 静岡学園DF小林(左)は市船橋FWカレンと激しく競り合う
 高円宮杯第14回全日本ユース選手権に2年ぶり3度目出場の静岡学園(東海2位)は、決勝で市船橋(関東1位)に0−1で敗れ初優勝を逃した。しかし00年全日本ユース選手権優勝の清水商以来となる、静岡県高校勢の全国大会決勝進出を果たした。1次ラウンドは市船橋、G大阪ユース(関西1位)、鹿児島城西(九州1位)が同居する「死のグループC」に入り、一時は自力突破が不可能となった。しかし、危機を乗り越え進出した決勝ラウンド準決勝では、優勝候補筆頭の広島ユース(中国1位)を撃破。目標の選手権に向けて着実に成長した。

  OBの柏DF永田のエールに士気上がる


 初戦の1次ラウンド第2戦で、司令塔のMF狩野健太(2年)を累積警告で欠いたことが響き、0−2と完封負けした市船橋との再戦を選手は心待ちにしていた。それは単なるリベンジという思いではなかった。1次ラウンド最終戦で鹿児島城西と引き分け、自力での決勝ラウンド進出は不可能となった。唯一の可能性は、G大阪ユースの市船橋戦敗戦のみ。そんながけっぷちの状況を、市船橋は逆転勝ちというドラマチックな形で救ってくれた。

 「市船には借りがある。決勝で借りを返したいです。このチャンスを生かさないのは、もったいないですよ」。MF松下幸平主将(3年)の言葉は、選手全員の思いだった。市船橋対G大阪ユース戦の途中で、一度は柏の葉競技場を後にしようとした井田勝通監督(61)も「神様がいたということ。決勝ラウンドでは100%攻撃的に、精一杯やるよ」と笑みを浮かべた。

 そして静学にはもう1つ、大きなバックアップがあった。鹿児島城西戦前日の10月3日、2年前の全国選手権で主将としてチームを率いた、OBの柏DF永田充(20=柏)が、初のフル代表に追加招集されたのだ。U−20代表から五輪代表を飛び越しての、先輩の「2階級特進」の快挙に全員が沸いた。その夜、陣中見舞いに訪れた永田から「君たちにも、まだまだ伸びるチャンスがあるから頑張って欲しい」という熱いエールを受け、恥ずかしい結果を残すわけにはいかなくなった。

 10月5日の準々決勝では、全国総体8強の鵬翔(九州4位)と対戦。鹿児島城西戦で機能しなかった1ボランチを、加藤僚、山梨純平(ともに3年)のダブルボランチに変えた3−5−2の布陣は、中盤の厚みがグンと増した。序盤から、多彩なパス回しで試合を優位に進めると、後半26分左サイドを突破した狩野が、右足で今大会2点目を決めた。さらに32分には松下がヘッドで大会初ゴールを決めダメ押し。先輩・永田が率いた2年前の全国選手権1回戦で1−3と敗れた鵬翔を返り討ちにした。

  優勝候補広島ユースに競り勝つ!


 高校サッカーの夢舞台・国立競技場に、97年全国選手権以来6年ぶりにたどり着いた静学。目標の決勝まであと1つ…しかし目の前に立ちはだかったのは優勝候補筆頭・広島ユースだった。1次ラウンドで帝京(関東2位)を6−0、東福岡(九州3位)を5−0と連破。準々決勝でも3連覇を狙った国見(九州2位)を1−0完封と、3トップを軸に圧倒的な攻撃力で勝ち上がってきた。
全日本ユース選手権準決勝 静岡学園対広島ユース 静岡学園MF松下(右)は、広島ユースMF高萩をかわし、強烈なシュートを放つ
全日本ユース選手権準決勝 静岡学園対広島ユース 静岡学園MF松下(右)は、広島ユースMF高萩をかわし、強烈なシュートを放つ

 しかし静学イレブンの「打倒、市船」への思いが今季最高の試合を生み出した。序盤こそ広島3トップに押し込まれたものの、加藤と山梨のダブルボランチが、この日も冷静かつ大胆なプレーで中盤でリズムを作る。そしてチーム最小兵157センチの右ウイング中村友亮(2年)が、積極的な上がりで、中央の狩野にボールを供給し、徐々に主導権を奪っていった。

 そして後半35分、狩野の右CKに松下が思いきり飛び込み、得意のヘッドでゴール左隅に決勝弾をたたき込んだ。鵬翔戦に続く連発に、右手人さし指で「1番ポーズ」を作り、松下は国立のピッチを、メンバーの待つベンチに向け疾走した。「練習通りのいいボール…当てるだけだった。ぼくらは挑戦者として、気持ちだけは負けずに静学サッカーしようと臨みました」。

 U−18代表DF小林祐三(3年)も完勝に胸を張った。「今回の完封は納得できた。気持ちもプレーも全部勝ったと思っています」。代表合宿に国体と、ハードスケジュールで蓄積した疲労に加え、仙台杯で痛めた左足首、そして今大会中には右足内転筋をも痛め状態は最悪だったが、笑みがこぼれた。

  雨の決勝戦、「打倒市船」の思い叶わず…


 10月13日、待ち望んでいた市船との再戦に約束通りたどり着いたイレブンの表情には、闘志がみなぎっていた。決勝の舞台・埼玉スタジアムは、あいにくの雨模様。96年全国選手権以来となる全国大会決勝は、はからずも当時を思い起こさせるような激しい雨が降りしきる中、キックオフの笛が鳴らされた。
全日本ユース選手権決勝 市船橋対静岡学園 静岡学園FW木戸(左)は、市船橋DF増嶋に止められる
全日本ユース選手権決勝 市船橋対静岡学園 静岡学園FW木戸(左)は、市船橋DF増嶋に止められる

 初戦を欠場の狩野に加え、鹿児島城西戦の審判への激しい抗議で準々、準決勝の2試合を出場停止処分となったFW横山拓也(3年)も先発。フルメンバーが結集し、静学は前半から攻勢をかけた。中盤の厚みを増した3−5−2の布陣で、アップテンポなパス回しを展開、積極的にシュートを放つ。27分横山が左から強烈なシュートを放つも、右ポストを直撃。2分後には中央から山梨がミドルシュートも、わずかに枠をそれゴールはならなかったが、完全に主導権を握った。

 しかしその直後、試合は大きく動いた。31分、DF平島大介(3年)のクリアボールを、ペナルティエリアに詰めた市船橋FWカレン・ロバート(同)に右足で豪快に蹴りこまれた。小林が飛びかかったが一歩遅れ、ボールは小林のスパイクをかすめゴールネットに突き刺さった。思わず天を仰ぐ静学イレブン。しかし、すぐに気持ちを切り替え再び攻勢に転ずるその姿には、15日前に完敗を喫した面影はかけらもなかった。

 2得点でチーム得点王のFW木戸吾郎(3年)を後半投入、局面の打開を図ったが、そんな静学の狙いをあざ笑うかのように、雨脚がさらに激しさを増した。踏みしめた芝から水がわき出るほど、ピッチ条件は加速度的に悪化の一途をたどり、木戸のドリブルも、普段のスピーディーで飛び回るような華麗さは影を潜めた。ボールが水に取られパスが回らなくなり、攻撃にかける時間が徐々に、確実に減らされていった。

 それでも、静学イレブンは最後まであきらめなかった。ロスタイム1分34秒過ぎ、木戸の右クロスに横山が思いきり飛び込みヘディングシュート。GKがはじいたが、さらにそこに松下が飛び込む。しかしあと一歩、いや半歩ゴールには届かなかった。試合終了のホイッスルの中、勝ち誇る市船の横で、静学イレブンは力尽きたようにピッチに視線を落とした。

  松下「この悔しさを選手権で晴らしたい」


 シュート数17−6の数字からも、主導権を握り続けたことは明らかだった。しかし井田勝通監督(61)は敗戦を認め淡々と、そして厳しく試合を振り返った。

 井田監督 「1発のシュートを止められず、相手のDFを最後まで崩せなかった。3回くらいはビッグチャンスを作ったが…選手権に向け1点を取る厳しさは必要。市船はこぼれ球を決めて、うちは決められなかった。勝負の世界は厳しい。上に行けば行くほど、チャンスは少ない。ましてや決勝で1点取り、取らせなかった市船は素晴らしい。自分たちのサッカーをして1点取れなかった悔いは残る。リフレッシュして、選手権で再度挑戦です。」

 市船橋への表彰が続くスタンドを背に、松下は一足早く手渡された賞状を抱え、うずくまった。他のイレブンがスタンドを悔しそうに見つめても、最後まで視線を反対側のスタンドにそらしたままだった。

 松下 「自分たちがあそこに立つべきだった…あれだけいいサッカーをしたのに、何で負けたんだろうと。この悔しさをバネに選手権を戦いたい。市船も運良く高校生。他県より静岡は激戦だし、気は抜けませんが、必ず静岡の王者になり、選手権は市船に勝ちます。」

 7年ぶりの全国一はならなかった。しかし、聖地・国立では殊勲の勝利を挙げた。それでも静学イレブンにとって、選手権での国立勝利こそが、真の悲願。冬の熱い戦いは、目前に迫っている。【村上幸将】

高円宮杯全日本ユースで準優勝した静岡学園イレブン
高円宮杯全日本ユースで準優勝した静岡学園イレブン

了承を受け http://www.2002world.com/news/200310/031015_news143.html より転記しました。

 第14回高円宮杯は雨中の決戦となった。
市立船橋、雨中の決戦を制し、高円宮杯初制覇。
第14回全日本ユース(U-18)サッカー選手権大会 決勝 市立船橋高校vs.静岡学園高校

2003年10月13日(月)13:00キックオフ さいたまスタジアム2002 観衆:6,403人 天候:雨
試合結果//市立船橋高校1−0静岡学園高校(前1−0、後0−0)
得点経過/[市立船橋]カレン・ロバート(31分)

取材・文/西森彰

 一発勝負からリーグ戦主体のトーナメントへと大会方式の改正を行なった第14回全日本ユースサッカー選手権大会。決勝戦は冬の選手権の覇者・市立船橋高校と、クラブユースナンバー1チーム・サンフレッチェ広島ユースを破った静岡学園の顔合わせとなった。柏の葉公園総合競技場で行なわれたグループリーグでも対戦していた両チーム。その時は市立船橋がホームの利を生かし、猪股英明、増嶋竜也のゴールで2−0の勝利を収めた。共に決勝戦は初めて。このタイトルに賭ける意気込みは高いはずだ。

 そんな彼らの戦いを目にしようと、「雨」の天気予報にもへこたれず、さいたまスタジアム2002に集まった観衆は6,403人。チケット発売所が小口だったこともあり、キックオフ30分前に降りだした雨の中、入場するまでに15分以上もかかった方もいたらしい。しかも、さいたまスタジアムは、芝育成のための通気性を保つように設計されており、少し強い風混じりの雨が降ると、屋根はほとんど飾りになってしまう。1階席の前半分に座った人たちはびしょ濡れ。

 しかし、サッカーはもともとそんなスポーツ。初優勝に燃える両校の応援団、そしてほとんど役に立っていない透明傘やカッパで雨を防ぎながら試合を見守るファンは、そんな悪条件の中でもほとんど意に介さず、選手とボールの動きを楽しそうに追った。



 キックオフから、まずペースを掴んだのは静岡学園のほうだった。3−5−2のシステムを敷く静岡学園は、相手陣内で細かいショートパスをつなぎ、ラインディフェンスを敷く市立船橋の背後にスルーパスを狙う。狭いスペースの中で、市立船橋ディフェンダーの間をダイレクトタッチのパスが通るたびに、スタンドの観客からはため息がもれる。

 静岡学園はハーフコートゲームのように、引き気味の市立船橋サイドでゲームを進め、そのゴールに迫る。16分には板倉史門がポストになって最終ラインの裏にチップキックでラストパスを送ると、2列目から加藤僚が走りこんでGK佐藤優の目の前で受ける。これは、ゴール右に外したが、その3分後にも同じように左サイドから1対1のチャンスを作る。

 今大会屈指のディフェンダーの呼び声が高い増嶋がいるエリアから、連続して決定機を与えたことで、市立船橋のほうはますますディフェンスに重心をかける。すると静岡学園は左から右に攻撃の重心を移す。右で細かくパスをつないで大きく左にサイドチェンジ。ワンテンポ早く抜け出した横山が、胸トラップで下に落としたボールを左足でそのままボレー。右ポストを直撃した27分のこのプレーまでは完全に静岡学園のゲームだった。



 市立船橋は流れが相手にいっていることを自覚しながら、ひとつひとつのリスタートに時間をかける。特にゴールキーパーの佐藤は、ゴールキックの都度、味方のプレーヤーに声をかけながらアウトオブプレーの時間を増やし、静岡学園の激流を緩めた。正月の選手権決勝でも国見高校のラッシュを止めた、市立船橋が備えるゲーム回しの妙だ。

 そして勝負の天秤を徐々に均衡化させた市立船橋にゴールが生まれる。猪股がゆっくりと左サイドを上がりながら、中村友亮を後ろに引っ張る。広くできたスペースを見て、石井秀典がスルスルと前方に、この試合初めて攻撃に参加した。左サイドでフリーの石井にボールが渡る。雨のせいか、石井のクロスはやや精度を欠いたが、ディフェンダーのクリアも小さかった。

 石井の攻撃参加が、守る静岡学園に僅かなマークのズレをもたらしていた。最終ラインの手前でフリーになっていたカレン・ロバートがリバウンドボールに足を振り抜くと、世界標準の強烈なボレーシュートが静岡学園のゴールに突き刺さった。市立船橋が30分間待ち続けたチャンスを見事に生かした。



 1点のビハインドを背負った静岡学園をさらに不運が襲う。さいたまスタジアムの上空を覆う雲がその厚さを増し、雨脚も徐々に強まってきたのだ。個々の選手が高いテクニックを有している両チームだが、どちらかといえばショートパスをベースにした南米スタイルのサッカーが身上の静岡学園に不利なピッチ状態が作られていく。

 ピッチの排水機能を上回る降水量はセンターサークル付近に大きな湿地帯を作り出した。この「12人目の敵選手」は自分の上を横切るグラウンダーのパスはことごとくカットし、ドリブルの威力も大きく減じさせる。もちろんそれは静岡学園だけでなく、市立船橋にも等しく立ちはだかった。しかし、リードしている市立船橋にしてみれば同数のディフェンダーが増えるのは歓迎材料。イライラが募る静岡学園の選手たちは次々にイエローカードを受けていく。

 市立船橋は自軍のゴール前に鉄壁の守備を構築する。前半に揺さぶられた2列目からの走りこみには、きっちりとミッドフィルダーが付いて対処し、フリーでの抜け出しを許さない。静岡学園の焦りを誘いながら、勝者のストラテジーを完璧に実行した市立船橋は、終盤の猛攻も凌ぎきって虎の子の1点を守りきって初優勝を飾った。



 皮肉なことにタイムアップとほとんど時を同じくして、上空の黒雲は去っていった。表彰式のセレモニーが始まる頃には、雲間から太陽が姿を現した。静岡学園には天が味方しなかった。キックオフの笛が2時間前に吹かれていても試合結果がひっくり返ったかどうかは分からない。しかし、少なくとも「力負けじゃない」という悔しさを抱えたまま、静岡に帰ることはなかっただろう。

 優勝という結果こそ付いてこなかったが、来場者に驚きの声をもたらした高質な攻撃サッカー自体まで否定されたわけではない。幸いというか、借りを返す舞台はまだ残っている。冬の全国高等学校サッカー選手権。サッカー王国・静岡県の代表を勝ち取るには全国を勝ち抜くのと同程度の困難を伴うが、そこをクリアせずして市立船橋とのリベンジマッチは望めない。サンフレッチェ広島ユースに勝利した舞台・国立霞ヶ丘陸上競技場も「静学」が帰ってくるのを待っている。



「13日の月曜日」というのは対戦相手にとっては厄日であり、市立船橋にとってスーパーゴールを呼び込む祝日なのかも知れない。9ヶ月前の1月13日には小川佳純の一撃で国見の選手権3連覇の夢を打ち砕き、この日はカレン・ロバートの弾丸シュートが初めての栄冠を呼び込んだ。もちろん、全国一にたどり着いたのは「この一本」を生むまでの道程があってこそだ。

 クラブユースや高校の名門ばかり20校が名を連ねた関東ブロックでは決勝大会への切符が僅かに2つだけ。勝ち点2の間に4チームがひしめくLeague Bの激戦を2位通過。鹿島高校をXゴールで振り切り、準決勝でも桐光学園高校との1点差ゲームを制して全国大会参加を決めた。さらに帝京高校との間で行なわれた決勝戦も、PK戦を12対11という壮絶なスコアで勝利。この日、幸運に恵まれるだけのプロセスは通過している。

 高円宮杯は、布啓一郎前監督(現U-15日本代表監督)の退任後、新生・市立船橋高校にとって初めてのタイトル。石渡靖之監督はじめ、新体制を率いるスタッフも肩の荷を下ろしたことだろう。この後はいよいよ、ディフェンディング・チャンピオンとして挑む冬の選手権が待っている。


(市立船橋高校) (静岡学園高校)
GK: 佐藤優也 GK: 飯塚渉
DF: 寺田雅俊、増嶋竜也、渡邉広大、石井秀典 DF: 庄子基史、小林祐三、平島大介
MF: 中村健太、米田拓巨、根本茂洋、猪俣英明(83分/薬袋克己) MF: 山梨純平(85分/青木亮太)、加藤僚、中村友亮、松下幸平、狩野健太
FW: 榎本健太郎(79分/鈴木修人)、カレン・ロバート FW: 板倉史門(45分/木戸吾郎)、横山拓也

市船初V!カレン決勝ゴール
高円宮杯全日本ユース選手権 決勝

 市立船橋(千葉)がエース、カレン・ロバート(3年)の決勝弾で初優勝を飾った。今大会からリーグ戦を導入した18歳以下の日本一決定戦は市立船橋が静岡学園(静岡)を1―0で完封し、初優勝。試合後、決勝点を決めたカレンはJリーグ入りを表明。今後、高校NO1FWを巡って激しい争奪戦が展開される。


 市立船橋  1 1-0
0-0
0  静岡学園 
▼得点者[市]カレン

試合後Jリーグ入りを表明


後半、静岡学園・小林(左)のタックルをかわしドリブルする市立船橋・カレン・ロバート(カメラ・頓所 美代子)
後半、静岡学園・小林(左)のタックルをかわしドリブルする市立船橋・カレン・ロバート(カメラ・頓所 美代子)
 ピッチに叩きつける激しい雨をカレンの一撃が切り裂いた。前半31分。左サイドのDF石井がゴール前に入れたクロスを静岡学園のDF平島がクリアミス。「いい所にこぼれてきた」背番号10は迷わず右足を振り抜いた。弾丸ライナーがゴール左上を直撃した。

 これで3試合連続ゴール。「思い切って打っただけ。まぐれです」U―18(18歳以下)日本代表にも選ばれるエースは笑顔で振り返った。後半はさらに雨が激しくなりボールコントロールが難しい展開もDF増島竜也主将(3年)を中心とした守備陣が静学の攻撃を完封。観戦した日本協会の川淵三郎キャプテン(66)も「船橋のDFがしっかりしていた」と称賛を贈る完勝で初優勝を飾った。

 今回からプリンスリーグと題し予選からリーグ戦を導入した。一発勝負のトーナメントは運も多分に左右する。リーグ戦は安定したチーム力が求められる。攻撃にカレンという武器を持ち、安定した守備を誇る市船は間違いなく18歳以下の日本一だった。

 英国人を父に持ち、母が日本人のカレンは卒業後にJリーグへ進む意思を表明した。現在、柏、名古屋など6チームが獲得に名乗りを上げる。「選手権の予選が終わったら決めます」と背番号10。あるJチームのスカウトは「得点能力は今年の高校生の中では一番」と太鼓判を押す。国籍も英国と日本の両方を取得するが「英語は話せません」。次はU―18代表として19日に始まるアジアユース予選で日本のためにゴールを狙う。(福留 崇広)

優勝した市立船橋GKの佐藤(中)に東芝賞を授与する中川・東芝副社長(左)(右は川淵キャプテン)
優勝した市立船橋GKの佐藤(中)に東芝賞を授与する中川・東芝副社長(左)(右は川淵キャプテン)
 ◆カレン・ロバート 1985年6月7日、茨城・土浦市生まれ。18歳。5歳からサッカーを始め、中学時代は柏ジュニアユースに所属。市立船橋では1年生で全国選手権に出場。2年生で迎えた前回は優勝を果たす。家族は父・マイケルさん、母・万智子さん、兄・ジェラルドさん、姉・アリスンさん。180センチ、72キロ。

 ◆高円宮杯全日本ユース選手権 高校とクラブチームが一堂に会し、18歳以下の日本一を決める大会。今年で14回目。今回から故高円宮さま(日本サッカー協会前名誉総裁)の功績をたたえて「プリンスリーグ」の名称で予選からリーグ戦を導入。全国を13地区に分け、150試合近くが行われた。決勝大会でも1次リーグ制を導入。優勝した市立船橋高は、優勝まで15試合を戦った。

 ◇海外遠征 全日本ユース選手権を優勝した市立船橋高は日本協会からのご褒美として来年4月にドイツ・ラオプハイムで開催される国際ユース大会に参加。準優勝の静岡学園も同様の措置で来春に豪州遠征を行う。

静学流は貫く

 《静岡学園》大雨でボールが止まる悪コンディションでも細かくパスをつなぎ、“静学サッカー”を披露。シュート数でも6対17と圧倒した。しかし決定力を欠き、1点が取れなかった。DF陣を率いたU―18日本代表の小林祐三(3年)は「守備は崩されていない。あのシュート1本でやられた」。主将の松下幸平(3年)も「カレンを褒めるしかないですね」と悔しがっていた。


了承を受け http://www.2002world.com/news/200310/031015_news141.html より転記しました。

「堅守」静岡学園。優勝候補、広島を破る。
高円宮杯第14回全日本ユース(U-18)サッカー選手権大会 準決勝第1試合 サンフレッチェ広島ユースvs.静岡学園

2003年10月11日(金)12:00キックオフ 国立霞ヶ丘競技場
試合結果/サンフレッチェ広島ユース0−1静岡学園(前0−0、後0−1)
得点経過/[静岡学園]松下(80分)


文/中倉一志

 4月に開幕したプリンスリーグから半年。クラブチームと高校が同じ土俵で戦う大会に様変わりした高円宮杯も、いよいよ準決勝を迎えた。長く厳しいリーグ戦と、選ばれた8チームで戦うトーナメント戦を勝ち抜いて来たのは、サンフレッチェ広島ユース、静岡学園、市立船橋、東福岡の4チーム。どのチームも高校年代の強豪ばかり。どこが勝ってもおかしくない。しかし、真の高校チャンピオンの座は互いに譲れない。

 さて、国立競技場で行われる準決勝第1試合ではサンフレッチェ広島ユース(以下、広島ユース)と静岡学園が顔を合わせた。広島ユースは第一次ラウンドでは帝京、東福岡、星陵と同一グループ。しかし、14得点1失点という圧倒的な攻撃力を発揮して1位でリーグを勝ち抜くと準々決勝ではインターハイ優勝校の国見を1−0で下してここまで辿り着いた。その圧倒的名攻撃力は大会随一。優勝候補筆頭の呼び声が高い。

 対する静岡学園はブラジルサッカーを標榜する高校サッカー界の名門。決められた枠に収まらない自由奔放なサッカーは高校サッカー界では異色の存在。個人技を重視したサッカーが持ち味だ。第一次ラウンドの成績は1勝1分1敗。準々決勝では鵬翔高校を2−0で下して準決勝まで駒を進めてきた。5得点4失点という記録は攻撃面では物足りないが、それを堅守で補ってきた。圧倒的な攻撃力を誇る広島をどう押さえるかが決勝進出への鍵になる。



 試合は予想通り、広島ユースが攻め込む形で始まった。広島ユースの布陣は3−4−3。最終ラインが高い位置を保ってコンパクトなゾーンを敷き、高い位置から相手ボールにプレッシャーをかける。攻撃では3人のFWがポジションチェンジを繰り返してスペースへ飛び出し、それをトップ下の桑田とボランチの高萩がフォローする。基本通りに繰り返されるパス&ゴーと、第2、第3の動き。複数のパスコースを確保してスピーディにボールを回す。

 しかし、静岡学園はそんな広島の攻撃にも動ずるそぶりを見せない。開始から20分間ほどは自陣内での戦いを余儀なくされたが、押し込まれながらも決して決定的なチャンスを与えない。最終ラインの3人は高い位置を保ち、飛び込んでくる選手を決してフリーにさせない守備は、むしろ余裕すら感じさせるほどだ。やがて広島のタイミングに慣れると、機を見て前に出るシーンも増え始めた。しかし、基本は守備重視。決して不必要に前へは上がらない。

 20分を過ぎてからは試合はこう着状態に。しかし、両チームとも攻めあぐねたわけでも、引いて守ったわけでもない。高いレベルでの試合はひとつのミスが命取り。安全策を取りながら、しかしわずかな隙を見逃すまいと神経を張り巡らす。誘い込むように最終ラインでパスを回す静岡学園。不用意に飛び込まずにパスコースを切って静岡学園の攻撃の糸口を消す広島ユース。丁々発止の駆け引きが行われている。放ったシュートは静岡学園の4本と広島ユースの6本。しかし、数字以上に緊張感のある試合だ。



 0−0で迎えた後半、広島ユースが勝負に出た。46分、西山のドリブルシュートがクロスバーをかすめる。そして、高萩も積極的に攻撃参加、前がかりになって静岡学園ゴールを目指す。しかし、静岡学園はそんな広浜の動きにあわせることはない。相変わらず安定した最終ラインを軸にしっかりと守り抜いていく。勝負どころはまだ先といわんばかりに落ち着き払っている。どちらかといえば、広島ユースに攻めさせているといった雰囲気さえ漂わせている。

 攻めているように見えて、どうしてもシュートを打たせてもらえない広島ユース。どうやら試合は静岡学園の狙い通りの展開になっているようだ。やがて静岡学園の守備をこじ開けようと前へ出てくる広島の隙を突いて静岡学園が前に出るシーンが増え始めた。怒涛の攻めとか、鋭いカウンターとかいう攻撃ではない。しかし、必ずやって来る決定機を決して逃さないといった集中力の高さを感じさせる攻撃は不気味な感じすら漂わせている。

 そして80分、静岡学園の研ぎ澄まされた集中力が爆発するときがやってくる。右からのCKから低く速いボールが放たれると、これしかないというタイミングで松下が頭から飛び込んだ。ゆれるゴールネット。静岡学園の狙い通りの一発だった。今大会、初めて先制点を奪われた広島は前線に人数をかけてパワープレーを敢行。強引にゴールを奪いに行ったが、静岡学園の堅守は最後まで乱れない。そして3分間のロスタイムを経過して試合終了のホイッスル。静岡学園は広島の攻撃を無失点に抑えて決勝進出を果たした。



 静岡学園の狙い通りの勝利だった。勝因は堅い守りと巧みな攻め、その戦術にあった。静岡学園は、いわゆる引いて守って一発のチームではない。最終ラインは3人のまま。全員で囲い込むようにしてボールを追い込み、最後はセンターに位置する小林が計算通りにボールを奪うと、そこから計算しつくしたように前にボールを運んだ。その洗練された攻守は見事の一言だった。堅い守りをベースに一瞬の隙を見逃さない研ぎ澄まされた嗅覚。まるで大人のチームを連想させる戦いぶりは試合巧者そのものだった。
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《オーレ》相手のミス逃さず、決勝ゴールカレン「後ろが守ってくれたので」


 相手はパス交換しながら押しに押してくる。それなら逃げずにがっしり受け止めてやろうじゃないか。市船橋高には不敵なところがあった。

 後半29分だ。こぼれ球を拾われ、素早いスルーパスを許した。FW木戸に突破されたと見えたのは一瞬。主将の増嶋が追いかけて当たり、失点の芽を摘んだ。

 「パスはつなぐだけつながせても、最後を抑えればいい」。1次リーグで対戦して勝手が分かっていたとはいえ、増嶋はこともなげにいった。

 息をのむピンチはあった。前半27分、左45度から浴びたミドルシュートは右ポストがはじいてくれた。後半13分は右−中央と振られ、シュートミスに救われている。どれも不意を突かれたような攻め。逆にいうと、流れの中での攻撃には少々変化されても対処した。

 こんな戦いは防御によほど自信がないとできない。関東の強豪が集う予選のプリンスリーグから18試合で8失点。1試合だけ2点取られ、あとは最少失点で抑えていた。

 守備の頑張りは、攻め手を意気に感じさせる。決勝点のカレンは「まぐれです。とにかくシュートを打とうと思っていた。後ろがよく守ってくれていたので」。DFが左クロスをクリアし損ねたこぼれ球を、ゴールに突き刺した。

 「負ける気がしなかった」と静岡学園の選手たち。その気にさせておいて、わずかな敵失をしっかりと勝ちにつなげている。この日の市船橋は罪なチームだった。(隈部康弘)(10/14)

長丁場しのぐ力必要に リーグ戦導入、敗戦も糧大会振り返って

 サッカーの第14回高円宮杯全日本ユース選手権(朝日新聞社共催)で初優勝した市船橋高(関東・千葉)は守備力が光った。今年から予選、本大会ともリーグ戦が本格的に導入され、戦いは長丁場。戦いながら安定感を増すようなチームが勝つ傾向が強まりそうだ。

 「長かった」と市船橋の選手は声をそろえた。静岡学園高(東海)を破った13日の決勝(埼玉スタジアム)は、4月12日から8月末までの予選・関東プリンスリーグ、9月末からの本大会1次リーグなどを含め、通算18試合目だった。

 「大会が進むにつれ、みんなの個性が試合に出てきた」と主将のDF増嶋。4人の守備ラインは次第に落ち着きを見せたという。FWカレンは「榎本とはこの大会で初めて(2トップを)組んだが、徐々に息が合ってこの結果になった」。決勝での決勝点は3試合連続となるゴールだった。

 市船橋の通算成績は13勝1敗4分け。ときに敗戦や引き分けが許されるリーグ戦が組み込まれ、チームを練り上げる時間があった。こうしたリーグ戦の特長を生かせないと、最後に抜け出るのは難しいのかもしれない。

 長いといえば、正規の45分ハーフで開催されたのも様々な「あや」を生んだ。高校は40分ハーフに慣れており、体力配分や選手起用に気をつかったよう。体力強化より、技術練習に力を入れるとされるクラブチームの中には2連戦の終盤、極端に足が鈍ったチームも見られた。

 長いリーグ戦も90分間も国際規格。うまくつき合う必要がある。(隈部康弘)

市船橋高、堅守で栄冠
静岡学園の反撃振り切る
優勝した市船橋高の選手たち=埼玉スタジアム2002で

 決勝の13日、市船橋高(関東・千葉)が5回目の出場で初の栄冠に輝き、幕を閉じた。昨年度の全国高校選手権を制している市船橋高は前半31分、FWカレンが強烈なミドルシュートを放って先制。ボールつなぎにたけた静岡学園高(東海)の反撃を抑えて逃げ切った。この大会は全国高校総体、全国高校選手権とあわせて高校3冠とされ、この日は日本サッカー協会名誉総裁の高円宮妃久子さまが観戦した。両チームは来春、副賞として海外に派遣され、市船橋高はドイツの国際ユース大会に出場。静岡学園高はオーストラリアへ遠征する予定だ。

 ◇決勝          

 ▽埼玉ス         

 市船橋高(関東・千葉) 1−0 静岡学園高(東海)
       (前半1−0、後半0−0)
 【得点者】(市)カレン

     ◇

 監督引き継ぎ、結果出し安堵 石渡・市船橋高監督

 市船橋高の石渡監督にとっては初のタイトル獲得だった。同校を20年間指導した布監督がU15日本代表監督に転身し、あとを受けた最初のシーズン。「やってきたことが間違いなかったと証明できた」。早々に結果を出せたことに安堵(あんど)した。「1失点は覚悟したが、ゼロに抑えてくれた」。守備面で細かく指示したかいがあったというもの。「今日は一つの通過点」と選手同様、自信を膨らませた。

     ◇

 「持ち味は発揮」 井田・静岡学園高監督

 静岡学園高の井田監督から敗戦を悔しがる言葉は出なかった。「雨の中でしっかりとボールをつないで静学らしいサッカーができた」

 激しい雨でピッチ状態は悪く、ボールが思うように動かない。とかく大味な攻めになりがちだが、静岡学園は最後まで細かいパス交換を繰り返してゴールを目指した。雨が降ろうと、高い技術で自分たちのスタイルを貫いた。(10/13)


静学準Vに泣く/全日本ユース

スタンドで表彰される市船橋を見つめる静学イレブン。松下主将(左端)は最後まで視線をそらし続けた

<高円宮杯全日本ユース(U−18)選手権>◇13日・決勝◇埼玉スタジアム◇45分ハーフ

 静岡学園が市船橋(関東)との「初決勝対決」に0−1で敗れ、準決勝に泣いた。細かくパスをつなぎ、個人技で勝負する静学らしいサッカーを存分に披露。中盤でボールを支配し、シュート数でも17−6と主導権を握ったが、最後まで相手の堅守の壁を崩すことができず涙をのんだ。イレブンは、冬の全国選手権でのリベンジを誓った。

 スタンドで勝利の雄たけびをあげる市船橋を、険しい表情で見詰めるイレブン…。そんな中、DF松下幸平主将(3年)は、ただ1人視線を反対側にそらした。

 松下「僕らがメーンスタンドに立つべきだった。見たくない。何で負けたんだろう。あれだけいいサッカーをしていたのに」。

 豪雨の中、市船橋との初戦を累積警告で欠場したMF狩野健太(2年)を中心に、ボールを回し中盤を支配する静学サッカーを貫いた。前半27分、準々、準決勝と2戦連続出場停止のFW横山拓也(3年)の豪快なシュートが右ポストを直撃。2分後にもMF山梨純平(同)のミドル弾がゴール右をかすめた。

 しかし31分、DF平島大介のクリアを、ペナルティーエリア左手前で待ち構えていた市船橋FWカレン・ロバートに豪快に蹴りこまれた。DF小林祐三(すべて3年)が飛び込んだが、シュートは小林の下を通過しゴールに突き刺さった。

 小林「痛み止めを飲んだが、右内転筋に痛みがあった。右足の踏ん張りが効かず、左足で飛んだけれどシュートがスパイクをかすって。自分の判断ミスです」。

 後半さらに雨が激しくなり、水を含んだ芝にボールを取られパス回しの時間が遅れ、攻撃にかける時間が減ったのも不運だった。FW木戸吾郎(3年)が、2度決定機をつくるも決めきれず、3分間のロスタイムに突入。1分36秒、木戸のクロスを横山がヘディングシュート。1度はGKにはじかれたこぼれ球に、松下が飛び込んだ。得点こそならなかったが、静学は最後まであきらめなかった。

 松下は「1試合1試合成長したのを、自分たちで実感できた。最後まであきらめないところとか本当に強くなった。この悔しさを意味あるものにするためにも、静岡の王者になって選手権で市船に勝つ」と力強く宣言した。「1点取る厳しさは必要。リフレッシュして、選手権に再度挑戦です」。井田勝通監督(61)の号令が、雨上がりの埼玉の空にこだました。【村上幸将】

 ◆狩野、横山悔し 市船橋との初戦を累積警告で欠場の狩野、そして準々、準決勝で出場停止だった横山は、活躍を誓った決勝で得点することができず悔しさをかみしめた。「決めるところを決めていれば…1点を取るのが仕事だったのに」と狩野。横山も「迷惑かけたみんなには謝るしかないけど、選手権でチームを優勝に導けるよう、自分を磨きみんなと力を合わせたい」とリベンジを約束した。

 ◆遠征 準優勝した静岡学園には、オーストラリア遠征の権利が与えられた。予定は来年の4月で、U−17オーストラリア代表や、オーストラリア国内チームとの対戦へ向け、調整が進められている。

 ◆U−18日本代表候補 U−18日本代表候補DF松下と小林は、19日開幕の05ワールドユース(オランダ)アジア1次予選へ向けての候補合宿に、1日遅れの今日14日午後以降合流することとなった。また左足首、右内転筋を痛めている小林は「きっちり治し、悪循環を断ち切りたい」という本人の希望もあり、治療を含めた別メニュー調整になることが濃厚。

[2003/10/14/11:42 紙面から]

写真=スタンドで表彰される市船橋を見つめる静学イレブン。松下主将(左端)は最後まで視線をそらし続けた


静岡学園高、市船橋高が決勝へ
全日本ユース選手権 第5日

 サッカーの高円宮杯第14回全日本ユース選手権(18歳以下、朝日新聞社共催)第5日は11日、東京・国立競技場で準決勝2試合が行われ、昨年度の全国高校選手権で優勝した市船橋高(千葉)と静岡学園高が、ともに初めて決勝に進んだ。市船橋高は東福岡高に3−0で快勝。静岡学園高は、日本クラブユース選手権覇者の広島ユースをCKからの決勝点で下した。決勝は13日午後1時から、埼玉スタジアムで行われる。

   ◇
後半35分、CKから決勝ゴールを決め喜ぶ静岡学園高・松下

◇準決勝

▽東京・国立       

静岡学園高1 0−0 0広島ユース
(東海・静岡) 1−0  (中国)

【得点者】(静)松下

市船橋高3 1−0 0東福岡高
(関東・千葉) 2−0 (九州)       

【得点者】(船)渡辺、カレン、根本           (10/11)


静学Vお任せ!横山爆発宣言

リラックスした表情を浮かべる横山(左)

 今日13日、高円宮杯全日本ユース選手権決勝で市船橋(千葉)と戦う静岡学園は12日、埼玉県内で最終調整を行った。準決勝出場選手は、個々の課題を克服するための自主練習、試合に出なかった選手は20分×2本のミニゲームで1時間半汗を流した。「健太(MF狩野=2年)も帰ってくるし、今度はベストメンバー。選手権へいいシミュレーションになる」と井田勝通監督(21)は万全の調整を強調した。

 井田監督が決勝戦のキーマンに挙げるのが、FW横山拓也(3年)だ。4日の1次ラウンド鹿児島城西(九州)戦で、審判のオフサイドの判定に異議を唱え2枚目の警告を受けた上、異議の際の暴言で準々、準決勝計2試合の出場停止処分となった。ようやくエースストライカーが帰ってくることに、井田監督も「市船は横山の本当の怖さを知らない。1対1でかわす魔法の足を持つ男。3点は取って欲しい」と期待する。

 横山自身も、2戦連続出場停止を反省し「みんなに迷惑をかけたから、決勝では点を決めておわびしたいです」と大爆発を約束。1次ラウンドでの市船橋との初戦では、前半で退きシュート1本に終わったが「攻撃はうちの方が強いし、DF増嶋(竜也=3年)に、空中戦で負ける要素はない」と必勝を宣言した。

[2003/10/13/11:18 紙面から]

写真=リラックスした表情を浮かべる横山(左)

静学初V王手/全日本ユース

後半35分にヘッドで決勝弾を決め、喜ぶ静岡学園MF松下主将

<高円宮杯サッカー全日本ユース選手権>◇11日・準決勝◇東京・国立競技場◇45分ハーフ

 静岡学園が、MF松下幸平主将(3年)の2戦連続ヘディング弾で広島ユース(中国)に1−0と完封勝ちし、3度目の出場で初の決勝進出を果たした。後半35分、狩野健太(2年)のCKを松下が見事に合わせ、日本クラブユース選手権王者を撃破した。明日13日の決勝では、グループリーグで0−2と完敗した因縁の相手・市船橋(関東)との再戦になる。

 試合開始から79分がすぎ、初めて訪れたCKのチャンス。松下の視線の先には右サイドの狩野の姿があった。「練習通りの形を出せればいいボールが来る。あとは合わせるだけ」。前日10日の最終調整でも、狩野の右CKを連続でゴールにたたき込んでいた松下は、後輩の右足を信じた。

 鋭い弾道を描き、ゴールに飛ぶボール。猛然と突っ込んだ松下は、首を大きく右にそらせてから思い切り振り、左側頭部でたたきつけた。ボールがゴール左隅に突き刺さった瞬間、右手人さし指で1番ポーズをつくりベンチへ疾走。普段冷静にチームをまとめる主将が「練習を生かせたことがうれしい」と喜びを爆発させた。

 周囲の信頼が厚く、静学そして国体でも主将を任せられる松下にとって、今季は苦しい戦いが続いた。「静学は全国で決勝に残るだけの実力はある」と口にしながら新人戦、総体ともに敗れ今季いまだ県内無冠。県選抜で臨んだ国体でも4位に沈んだ。その悔しさを胸に臨んだ全日本ユースだったが1次ラウンドは勝ち点4と苦戦し、チームが完封負けを喫した市船橋がG大阪ユース(関西)に勝ったおかげで、他力本願での決勝ラウンドに進出した。

 この日は「自分からはあまり動けなかった」と体調の悪さを自覚し、チャンスのみ上がる守備中心のプレー。ゴール後はセンターDFに移り1点を死守し、静学にとって96年以来の全国大会決勝進出を果たした。「市船橋には借りがある。決勝では必ず返します。楽しみです」と、悲願の大会初優勝をあらためて誓った。【村上幸将】

[2003/10/12/11:23 紙面から]

写真=後半35分にヘッドで決勝弾を決め、喜ぶ静岡学園MF松下主将

静学MF狩野、必勝キック

今大会2得点のチーム得点王MF狩野

 高円宮杯サッカー全日本ユース(U−18)選手権が今日11日、東京・国立競技場で準決勝が行われる。97年全国選手権以来6年ぶりの国立となる静岡学園は前日10日、日本クラブユース選手権王者・広島ユース(中国)戦に向け最終調整を行った。中でも今大会2得点のチーム得点王、MF狩野健太(2年)が絶好調。2年前の東海大一中時代に高円宮杯(U−15)決勝まで行った司令塔が、チームを決勝に導く。

 狩野の笑顔が、ピッチ上でひときわ光を放った。「本当に調子がいいんですよ」という言葉通り、紅白戦ではトップ下の位置から絶妙なパスをFW陣に供給。チャンスには自ら飛び込むなど、前線で攻撃のタクトを振り続けた。圧巻は切れ味を増したキックだ。セットプレーの練習では、CKを直接ゴールに放り込んでみせた。初戦のG大阪ユース(関西)戦でも後半1分FKを直接決め決勝弾とするなど必殺キックは狩野の代名詞。本番へ向け上々の仕上がりぶりを披露した。

 東海大一中3年時の高円宮杯(U−15)決勝で、横浜ユースに0−3で完封負けして以来、2年ぶりの国立。井田勝通監督(61)が「国立で戦うのは選手にとっていい経験になる。うちで行ったのは健太くらいじゃないか」と話すように、チームの中では数少ない国立経験者だ。自らの決勝ゴールで鵬翔(宮崎)を下した準々決勝直後は「国立は2年ぶりだし、ここまできたからには勝ちたいですね」と興奮気味に話した。

 あれから約1週間。気持ちも落ち着き「国立というより、チームが勝って決勝に行くことが一番」と、かつてないほどチームの勝利にこだわる。その裏には「一番やってみたい」と楽しみにしていた1次ラウンド第2戦・市船橋戦を累積警告で欠場し、チームも敗れた悔しさ、後悔の思いがある。熱望する市船橋との再戦を果たすためにも、広島ユースには是が非でも勝ちたいところだ。

 クラブ王者・広島ユースは、1次ラウンドで総体準Vの帝京(関東)に6−0、東福岡(九州)に5−0そして準々決勝でも大会3連覇を狙った総体覇者・国見(同)に1−0完封勝ちと、強豪高校チームを連破し勢いに乗る優勝候補最有力だ。U−18日本代表2人を擁し、そのうちの1人DF高柳一誠(17)と狩野は友人だ。狩野は「高柳は本当にうまいけど絶対勝つ。自分が点を取って勝てれば一番いいですね」と、今大会3度目の決勝弾を誓った。【村上幸将】

[2003/10/11/10:32 紙面から]

写真=今大会2得点のチーム得点王MF狩野

静学が完封4強/全日本ユース

後半26分、先制点を決め喜ぶ静岡学園MF狩野

<高円宮杯全日本ユース選手権>◇5日◇茨城・カシマサッカースタジアムほか◇準々決勝◇45分ハーフ

 静岡学園が高校総体8強の鵬翔(宮崎)に2−0と完封勝ちでべスト4を決めた。後半26分、MF狩野健太(2年)が今大会2点目を決めて先制、6分後には松下幸平主将(3年)もヘッドで初ゴールと快勝。昨年度の高校総体の清水商以来の全国4強入りを果たした静学は11日(国立競技場)、広島ユースと激突する。清水ユースは東福岡(福岡)に1−3で完敗した。

 静学が今大会4戦目で初つの「らしさ」を発揮した。「何も言うことがない。2点とも崩して決めたし満足」。井田勝通監督(61)の口からも、ようやく会心のコメントが飛び出した。

 システムは1次ラウンド最終戦・鹿児島城西(鹿児島)戦と同じ3−5−2だが、1ボランチから今大会初先発のMF山梨純平と加藤僚(ともに3年)のダブルボランチに切り替えた。この2人を軸に、中盤でボールを回し、序盤戦からリズムをつかんだ。

 面白いようにボールがつながる中、後半26分待望の先制点が生まれた。FW板倉史門(3年)とのワンツーから左サイドに抜け出した狩野が、ペナルティエリア左から右足で決めた。

 スタンドに向かって背番号10のユニホームを脱ぎ、喜びを爆発させる狩野。その下からは背番号9が飛び出した。鹿児島城西戦の累積警告で出場停止のFW横山拓也(3年)のユニホームだった。「小学時代からの先輩。一緒に戦いたかった」と、狩野は狙っていたパフォーマンスに笑みを浮かべた。

 32分にはチーム最小兵157センチのMF中村友亮(3年)の右クロスを松下がダイビングヘッドで豪快にたたき込んだ。2大会前の全国選手権初戦の勝利(3−1)に続き鵬翔を倒した。96年度全国選手権以来4度目の全国4強を決め、準決勝は高校サッカーの聖地・国立競技場に乗り込む。【村上幸将】

[2003/10/6/10:57 紙面から]

写真=後半26分、先制点を決め喜ぶ静岡学園MF狩野

サッカー全日本ユース選手権決勝ラウンド 静岡学園高4強入り (10/05)

サッカーの全日本ユース選手権決勝ラウンドは5日、カシマスタジアムなどで準々決勝4試合を行い、静岡学園高は鵬翔高(九州)を2―0で破り4強入りを果たした。しかし、清水ユースは東福岡高(九州)に1―3で敗れた。

静岡学園高は前半を0―0で折り返すと、後半26分に狩野のゴールで先制。6分後には、中村のパスを松下が頭で押し込み、追加点を奪った。鵬翔に12本のシュートを浴びながら無失点に抑えた。清水ユースは1点を追う後半開始直後、枝村の左足で同点にしたが、後半残り5分で2失点を喫した。

準決勝2試合は11日、国立競技場で行われる。静岡学園高は、広島ユース(中国)と対戦する。
広島ユースが国見高下す 全日本ユース選手権4強決まる

 サッカーの高円宮杯第14回全日本ユース選手権(18歳以下、朝日新聞社共催)第4日は5日、準々決勝4試合が行われ、日本クラブユース選手権覇者の広島ユースと高校総体王者、国見高(長崎)の対決は、広島ユースが1―0で制し、国見高の3連覇を阻んだ。

 昨年度の全国高校選手権で優勝した市船橋高(千葉)は青森山田高に快勝。東福岡高と静岡学園高も勝ち上がった。

 準決勝は11日、東京・国立競技場で静岡学園高―広島ユース、市船橋高―東福岡高の顔合わせで行われる。

   ◇
後半32分、静岡学園高・松下がクロスに頭で合わせて追加点を挙げる=カシマサッカースタジアム

後半、市船橋高・増嶋(5)のマークをかわしてシュートを放つ青森山田高・小沢(10)=カシマサッカースタジアム

 ◇準々決勝

 ▽茨城・カシマ

 静岡学園高 2 0―0 0 鵬翔高
 (東海)    2―0   (九州・宮崎)
 【得点者】(静)狩野、松下

 市船橋高  5 2―0 1 青森山田高
 (関東・千葉) 3―1   (東北)
 【得点者】(市)榎本2、カレン、中村、田中(青)レオナルド

 ▽浦和

 広島ユース 1 0―0 0 国見高
 (中国)    1―0   (九州・長崎)
 【得点者】(広)田坂

 東福岡高  3 1―0 1 清水ユース
 (九州)    2―1   (東海・静岡)
 【得点者】(東)角、菰田、葛城(清)枝村

(10/05)

全日本ユースサッカー 清水ユース、静学 決勝ラウンドへ (10/04)

サッカーの全日本ユース選手権1次ラウンド最終日は4日、藤枝総合運動公園サッカー場などで4組のリーグ戦8試合を行い、決勝ラウンドに進む8強が出そろった。C組の静岡学園高は鹿児島城西高(九州)と1―1で引き分け、2位通過した。すでに決勝ラウンド進出を決めていたD組の清水ユースも国見高(九州)と1―1で引き分けた。国見高と2勝1分で並んだが、得失点差で1位通過を決めた。

静岡学園高は後半立ち上がりに木戸のドリブル突破から先制したが、13分にセットプレーから追い付かれた。清水ユースは前半13分、左サイドのCKを村越が頭で合わせて先手を取った。しかし、後半19分に失点した。

決勝ラウンドは5日から。清水ユースはB組2位の東福岡高(九州)と、静岡学園高はA組1位の鵬翔高(九州)と対戦する。


静学耐えた!白星発進/全日本ユース

前半32分、先制弾を決め喜ぶ静岡学園FW木戸(左)

<高円宮杯全日本ユース選手権>◇27日・1次ラウンド初日◇千葉・柏の葉公園総合競技場ほか◇45分ハーフ

 静岡学園が、優勝候補の一角・G大阪ユースに2−1と競り勝った。前半32分にFW木戸吾郎(3年)が先制。後半1分にはMF狩野健太(2年)がFKを直接決め加点し、終盤の相手の猛攻を1点に抑えた。また清水ユースも、FW阿部文一郎(18)のハットトリックなどで札幌U−18を5−0と撃破し、県勢2チームがそろって初戦を白星発進した。

 前半32分「吾郎打て、シュート」という井田勝通監督(61)のゲキに、木戸は中央をオーバーラップするDF小林祐三(3年)を見て、迷わず左のスペースへ疾走した。「とりあえず思い切り振り抜こうと思った」。目前に飛び込むDF3人をもろともせず、左足で力いっぱい蹴りこんだ。4月のプリンスリーグ・四日市中央工(三重)戦以来の公式戦ゴールに右手で「1番ポーズ」をつくり歓喜に酔った。

 前日26日、井田監督が「今考えられる最高の形」と急きょ試した4−3−3の攻撃的布陣が見事に当たったが、それ以降相手の猛攻に苦しんだ。後半1分、GKのハンドで得たFKをMF狩野(2年)が直接決め2点リードも終盤は防戦一方となった。

 U−18日本代表合宿で左足首を痛め全治2〜3週間の診断を受けた小林、そして右太もも裏を肉離れしたGK飯塚渉と、守備の要はベストコンディションではなかった。その中シュート数では9−19と圧倒され、あわや失点という場面も飯塚の好セーブもあり、ひたすら耐えた。DF松下幸平主将(3年)は「うちのサッカーはできなかったけど、気持ちで少しだけ上回ったことが勝利につながった」と振り返った。

 後半39分、FK時に靴ひもを結ぶ行為が遅延行為とみなされ、狩野が2度目の警告を受け退場。今日28日の市船橋(千葉)戦には出場できず、不安要素は増えた。それでも井田監督は「市船橋戦は一晩寝て考えるよ。1つでも多く勝ち点を重ねる」と闘志を燃やした。【村上幸将】

[2003/9/28/10:51 紙面から]

写真=前半32分、先制弾を決め喜ぶ静岡学園FW木戸(左)

静学FW横山間に合った!!

DFを振り切り、強引にシュートを決めた静岡学園FW横山(奥)

 高円宮杯全日本ユース選手権が今日27日、開幕する。左足甲を痛め戦線離脱していた静岡学園FW横山拓也(3年)が、前日26日の最終調整で本格復帰し、紅白戦でいきなりシュートを決めた。井田勝通監督(61)は横山の先発起用と、4−3−3の攻撃的布陣で戦うことを示唆。U−18日本代表合宿で右足首を痛めた小林祐三(同)の起用も明言した。

 全日本ユース選手権初戦直前の静学に、頼れる男が帰ってきた。横山は昨年の県選手権決勝で2ゴールを決めるなど静学のエースストライカー的存在だった。

 ところが、ここ2年負傷に苦しみ、プリンスリーグ終了後には痛めていた左足甲を検査。「レントゲンで、骨に薄い筋が入っていた」(関係者)という状況に井田監督がギプス着用を指示。全日本ユースでの復帰は困難と見られた。しかし20、21日の御殿場での練習試合中、1人ランニングを行うなど順調に回復。1週間前から練習を始めた。

 本格復帰となったこの日は、DF松下幸平主将(3年)と軽いパス回しでアップした後、20分×2本の紅白戦に出場。横山の復帰を受け、井田監督はレギュラー組の布陣を「今考えられる最高の形」と4−3−3に変えた。それまでボランチは清水俊典(2年)1枚も、正木将太(3年)と組ませダブルボランチに、トップ下は3枚から狩野健太(2年)1枚に変更。トップは2枚から、板倉史門、横山、木戸吾郎(すべて3年)の3枚に増やした。

 U−18代表合宿から合流直後の松下が「ちょっとビックリした」と話す新布陣がいきなり機能した。1本目の6分、ゴール前でDF4人に囲まれながら、横山が強引にシュートを決めると、10分には木戸から右の板倉につなぎ、板倉の上げたクロスに横山が豪快に飛び込みヘッドを放つ。「まだまだ体は全然戻ってないけど、監督が使ってくれるならやれる。痛みはない」と話す横山だが、圧倒的な身体能力は健在だ。

 井田監督は「横山は勝ちたいから使う。存在感があるし、攻撃的にやって勝ちたい」と話した。また骨に異常がないことが分かり、この日治療を受けた小林についても「横山同様ベストじゃないが出す。これも神様が与えてくれた試練と思って頑張るよ」と話した。「死のグループC」突破を目指し、静学がスクランブル発進する。【村上幸将】

[2003/9/27/11:02 紙面から]

写真=DFを振り切り、強引にシュートを決めた静岡学園FW横山(奥)

静学松下コンバート、高円宮杯初Vへ照準

左MFで積極的な攻撃参加をした松下主将(右)

 静岡学園が、2年ぶり3度目出場となる高円宮杯全日本ユース選手権初Vへ、究極のジョーカーを切る。井田勝通監督(61)が、センターDF松下幸平主将(3年)を、左サイドDFもしくはトップ下3枚の左で使い、攻撃力を生かす新布陣を20、21日にテスト。また空いたDFに、正木将太と庄子基史(ともに3年)を試し結果は良好。27日開幕の1次ラウンド「死のグループC」突破へ必勝態勢を敷く。

 全日本ユースを前に、井田監督がいよいよ理想布陣の構築に着手した。センターDFの松下を左サイドDF、MFで起用する。狙いは攻撃力アップだ。昨年の全国選手権1回戦・多々良学園(山口)戦、県新人戦準決勝・加藤学園暁秀戦と連続PK負けなど、決定力不足は唯一の課題。支配率では圧倒的に上回るも決めきれず、あと一押しが足りない印象は否めなかった。

 井田監督は、以前から松下の攻撃力を高く評価していた。松下は、1年時の県選手権では左右サイドMFで出場、4得点を決め新人王獲得。全国選手権でも右サイドDFで全3戦先発フル出場した。2年時には、177センチの身長と1対1の強さを買われ、3バックの左ストッパーに定着も、井田監督はサイド起用の可能性を示唆し続けた。

 ネックは、松下を攻撃参加可能なアウトサイドにした場合、DFの適任者がいないことだった。しかし国体終了後、井田監督は現チームでは初めて松下をアウトサイドに配する布陣を試した。20日の帝京(東京)21日の桐光学園(神奈川)との連戦は松下と、松下の抜けたDFを担う新戦力をテストした。帝京戦では松下を左サイドDF、センターDFに正木を起用。松下は積極的に攻撃に絡み、フル出場の正木も全国総体準Vの帝京を、安定感の高い守備で完封した。

 桐光学園戦では、松下をトップ下3枚の左で起用。前半10分まで全体に戸惑いが見られたが、松下自身が中に切り込みボールを受け始めリズムが生まれ、前半25分FW板倉史門(3年)の先制点をアシスト。また正木は、右サイドDFで精度の高いフィードも披露し、センターDFの庄子も、無難な守備を見せた。

 井田監督は「アシストもしたし、松下は使えた。サイドで使うかどうかは50%。正木、庄子もテストしたし、日本代表で松下がいない25日までの間、新布陣を練習したい」と話した。1次突破、その先の決勝へ…高い攻撃力を誇る松下が、静学勝利のキーマンに指名された。【村上幸将】

[2003/9/25/10:50 紙面から]

写真=左MFで積極的な攻撃参加をした松下主将(右)


静学、練習試合で帝京とドロー

前半で交代した松下主将(右)は笑みを浮かべる

 27日開幕の高円宮杯第14回全日本ユース選手権に出場する静岡学園が20日、全国総体準優勝の帝京(東京)と練習試合を行い0−0で引き分けた。大会を1週間後に控え、井田勝通監督(61)はセンターDF松下幸平主将(3年)のサイドDF、MFへのコンバートを計画。この日左サイドDFで起用された松下は、積極的な攻撃参加を見せ結果は上々。また代わってセンターDFに入った正木将太(3年)も、フル出場し完封。今日21日の桐光学園(神奈川)戦で、松下をサイドMFで最終テストする。

 新チーム結成直後から、松下の攻撃力を最大限に生かすサイド起用を語っていた井田監督にとって、ほぼ狙い通りの戦いだった。「代表組が合流したばかりで、初めてフルメンバーで戦ったがうまくいった」と、松下の攻撃、そして後半主将マークを巻いた正木の安定した守備を評価した。「サイドは1年でもやりました。多少の違和感はありますが、攻撃も好き」(松下)「フル出場での完封は、自信になりました」(正木)と、両選手も手応えをつかんでいた。【村上幸将】

[2003/9/21/11:15 紙面から]

写真=前半で交代した松下主将(右)は笑みを浮かべる


県選抜、静学に0−0形作れず

県選抜FW藤井(右)は、静岡学園DF平島、山梨(左)に挟まれる

 NEW!!わかふじ国体を4日後に控えたサッカー少年の部県選抜が7日、静岡学園と最後の練習試合を行い0−0からのPK戦で5−4と辛勝した。U−18代表組をはじめ疲労が蓄積し、静学の巧みなボール回しに中盤を制され、攻撃の形をつくり出せない苦しい展開が続いた。それでもDF松下幸平主将、小林祐三(ともに静岡学園3年)GK松井謙弥(17=磐田ユース)が形成する「U−18トライアングル」を中心に堅守が光った。

 刻々と過ぎ去る時間、遠いゴール…70分間の短さを県選抜イレブンはあらためて痛感させられたに違いない。素早いパス回しで展開する静学にボールを支配された。疲労の蓄積で運動量が落ち、中盤での組み立てがなかなかできず、前線と最終ラインの間があいた。そのため後方からのフィードやサイド突破からのクロスを放り込む、単調な攻撃パターンに終始した。

 シュートも少なく、前半の決定機は26分、FW藤井貴(17=磐田ユース)がGKと1対1で放った1度のみ。後半、攻撃的な松下をセンターDFから左サイドDFに移し、17分には4−4−2から3−5−2にシステムを変更。「シュートで終わろう」という膳亀信行監督(39)のゲキに藤井やMF沼野成吉(18=同)が果敢に攻めるも不発。PK戦で静学5人目が外しての辛勝に、スタッフは「PKで5回勝っても優勝できる」と苦笑いした。

 前日6日の成年戦、そしてこの日の静学戦で浮かび上がった決定力不足の影。それでも膳亀監督は「2トップは力があるんで、そこへのラストパスとタイミングの精度を上げれば…。疲れて体が言うことを聞いていなかったが、本番になれば選手は自然とやってくれるでしょう」と期待した。

 一方守備陣は松下、小林、松井を中心に安定感を増す。松下は「試合中のミスを、その場で言い合ういい状態が徐々に出てきている。DFから前への連係が悪く、シュートで終わることがないので修正したい」と話した。その言葉通り、休憩中でも選手間で戦術を話し合う機会が増えコミュニケーションは高まっている。連係面の不備は、本番までに払しょくされそうだ。

 2連戦を終え、選手には1日半のオフが与えられた。最大のネックだった、選手の体調面のばらつきも解消されそうだ。今回の2連戦は、疲労が蓄積する本大会終盤を想定する意味でも選手にとって大きな財産となるはずだ。【村上幸将】

 ◆井田監督「いい勉強」 静岡学園・井田勝通監督(61)は主力6人をケガ等で欠きながらの惜敗に「高円宮杯に向けいい勉強になった」と話した。県選抜については「ボールの回しが遅い。ボランチから両サイドへのアクションもなく1パターンで読みやすい」と注文を付けた。また初の主将マークを巻くも、PKを外したDF平島大介(3年)は「主将は緊張した。高円宮杯までPKを練習します」と悔やんだ。

 ◆自チーム相手に複雑 松下、小林の静学コンビは、チームメートとの戦いに複雑な思いを抱いたようだ。「一番やりたくなかった相手。やっぱり自分のチームとは…」(松下)「今までやったことのない感じ…相手にするとこんな感じなのかと面白かった」(小林)と話した。また代表合宿などが続いていた小林は、オフで久々に登校ができることに「楽しみ。みんなに話したいこともいっぱいありますし」と喜んだ。

 ◆岡本2戦連続不発 FW岡本達也(16=磐田ユース)は、2戦連続不発に終わったことを反省した。後半11分には、沼野と交代してピッチを後にし「チャンスが少なかったけれど、決めたかった」と悔しそうに話した。U−18日本代表合宿から数えて練習試合5連戦に「しんどいですね。でも疲れが取れたら、ベストパフォーマンスができますよ」と、本番での爆発をあらためて誓った。

[2003/9/8/13:10 紙面から]

写真=県選抜FW藤井(右)は、静岡学園DF平島、山梨(左)に挟まれる

高円宮杯で清水、静学は「死の組」に

目標は優勝と静かに闘志を燃やす静岡学園・井田監督(写真右)。着実に上を目指すと話す清水・築舘監督(右)。左は抽選役の元日本代表FW福田氏

 高円宮杯第14回全日本ユース(U−18)選手権組み合わせ抽選会が2日、東京都内で行われた。プリンスリーグU−18東海優勝の清水ユースはグループDに入り、昨年優勝の国見(長崎)札幌U−18(北海道)滝川二(兵庫)を藤枝市総合運動公園サッカー場で迎え撃つ。また2位の静岡学園はグループCで、選手権優勝の市船橋(千葉)G大阪(大阪)鹿児島城西(鹿児島)と対戦する。清水ユースの27日に藤枝市総合運動公園サッカー場で札幌と、静岡学園も同日、千葉・柏の葉公園総合競技場でG大阪とそれぞれ初戦を行う。

 全国9地域、16チームが4つのグループに分かれた中、県勢2チームが入ったグループC、Dは、屈指の強豪がそろう「死のグループ」となった。清水ユースが入ったグループDは、大会2連覇中の国見を筆頭に、総体16強の滝川二、昨年の高円宮杯(U−15)で準優勝し、北海道で圧倒的な強さを誇る札幌U−18が集まった。また静岡学園が戦うグループCにも、市船橋をはじめ、U−18日本代表候補3人を擁するG大阪、初出場ながら九州地区決勝で国見を1−0と破った、鹿児島城西が顔を並べた。

 各グループ上位2チームが進出する決勝トーナメントへの道のりは、文字通りいばらの道。それでも両指揮官は、むしろこの状況を心待ちにしていたかのように納得の表情を浮かべた。

 清水ユース・築舘範男監督(43)「勝ち進まなきゃ当たれない国見と、一発目でやれて良かった。静岡の田舎の子たちが、できるだけ遠い所で戦いたいと言ったので、藤枝の予選を勝ち上がり関東に行きたい」。

 静岡学園・井田勝通監督(61)「4年前は草薙で市船橋に6点取られ(1−6)、2年前も京都ユースに0−1で過去2回とも初戦負け。でも夏に強化し、一皮むけた。強い相手の方が、うちはやりやすいよ」。

 両チームとも国体県選抜に複数選手を出し、ベストメンバーがそろう機会は少ない。また静岡学園は、全国選手権出場時に直前調整を行う「準ホーム」柏で戦える一方、FW横山拓也(3年)が右足甲外側の骨にひびが入り、ギプスをつける状態と不安もある。それでも両監督は「まず足元を見て日々の練習から始めたい」(築舘監督)「優勝チームは欧州遠征もできる。30年やってきたことがどれだけ通じるか試したい」(井田監督)と初制覇へ闘志を燃やした。【村上幸将】

 ◆静学主将の松下「優勝が目標」 U−18日本代表候補はこの日、2部練習を行った。午前は1対1、2対2など攻守に局面を意識した練習を行い、午後はゲーム形式の練習で今日3日の柏戦に備えた。静岡学園主将のDF松下幸平(3年)は、練習後「柏戦も楽しみですけど、高円宮杯も楽しみですね」と笑みを浮かべた。プリンスリーグ2位通過で、1次リーグがアウエー戦となったことについては「ぼくらの力を出せれば関係ありません」と意に介さなかった。国体合宿等でチームを離れることが多かったが「国体合宿後も、休まずにチームの練習に参加しました。つらいけれどチームが大事。目標は優勝ですから」と、強い意欲を見せ練習場を後にした。

[2003/9/3/10:35 紙面から]

写真=目標は優勝と静かに闘志を燃やす静岡学園・井田監督(写真右)。着実に上を目指すと話す清水・築舘監督(右)。左は抽選役の元日本代表FW福田氏


高校サッカー県大会組み合わせ決定

 第82回全国高校サッカー選手権静岡県大会の組み合わせ抽選会が25日、静岡市のグランシップで行われた。昨年の参加校から熱海と大仁が今回不参加となったが、新たに沼津西と浜松城南が加わり、昨年同様の127校によって静岡の頂点が争われる。9月23日に1次トーナメントが開幕し、決勝は11月15日に静岡スタジアムエコパで行われる。

 また、10月13日から始まる2次リーグがU−18アジア選手権の日程と重なることから、U−18日本代表に選手を派遣する藤枝東と静岡学園を考慮し、特別シードを設置。この2校と総体準優勝の浜名、新人戦を制し総体4強と安定した成績を残している清水東の4校が特別シードに選出された。特別シード校は1次トーナメント、2次リーグ、決勝トーナメント1回戦を免除され、準々決勝から出場する。

 優勝候補の筆頭は静岡学園。9年連続決勝進出中と、高校選手権で抜群の勝負強さを発揮する。DF松下幸平主将(3年)同小林祐三(同)攻撃をリードするMF狩野健太(2年)など今年も充実した戦力で3連覇を狙う。

[2003/8/26/10:23 紙面から]

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目指せ!国立!〜激闘 静岡編〜

静学、2年ぶり3度目のユース出場決める!

<第4回>
静岡学園対東邦 不本意な試合内容に、表情を曇らせピッチを後にする静岡学園イレブン
静岡学園対東邦 不本意な試合内容に、表情を曇らせピッチを後にする静岡学園イレブン
 全日本ユース出場権2枠をかけ、4カ月間に渡って行われた「JFAプリンスリーグU−18東海2003」は、静岡学園が2位となり2年ぶり3度目の全日本ユース選手権出場を決めた。中断明けとなった6月25日に、清水ユースに1−2と唯一の敗戦を喫し、初代王者の座こそ明け渡したが、常に安定した戦いぶりで総体県2回戦敗退のうっぷんを晴らした。また再開後磐田、清水ユース、静岡学園と県勢3連戦全敗と苦しんだ藤枝東も、最終戦で名古屋ユースに4−1と快勝し、自力で来季残留を決めた。

  最終戦辛勝にまるで敗戦ムード


 7月19日の東邦との最終戦を2−1で制し、最低目標だった全日本ユース選手権出場を決めたものの静学イレブンの表情は引きつっていた。「前後半とも3、4点…(トータル)8点は取れていたのに、逆に相手に点をプレゼントするなんて、悪い試合のお手本だね」。そう苦言を呈する井田勝通監督(61)を横に、ロッカールームでは緊急ミーティングが行われた。暗く、うつむいた雰囲気は、まるで7カ月前の全国選手権初戦敗退後を思い起こさせた。中には、悔しさに肩を振るわせ泣き出す選手もいた。
静岡学園対東邦 前半22分、先制のPKを蹴る静岡学園FW板倉
静岡学園対東邦 前半22分、先制のPKを蹴る静岡学園FW板倉

 前半から、圧倒的な技術で一方的に攻めまくった。中、外を使い分け、自由自在にボールを回し続けたが、相次ぐ決定機を次々と外し続けた。前半22分、FW横山拓也(3年)がGKに倒されて得たPKを、板倉史門(3年)が落ち着いて決め先制。相手GKの退場処分で数的有利となり展開はますます一方的となった。

 後半2分には、交代で投入されたMF宮本佳宜(3年)が、得意のドリブルでペナルティーエリアに切り込み右足で決め期待に応えた。しかしその後は再び、らしくない細かいミスを連発。東邦に息を吹き返す機会を与え、39分にはGKのクリアミスを奪われミドルシュート食らい、1点差に迫られた。試合後、宮本は「悔しい。優勝して全国へ行くという気持ちが足りなかった。努力してもっとうまくなりたい」と涙を流した。

 しかし優勝こそできなかったが、初体験となる45分ハーフの公式戦を計9戦、それも4カ月間安定した戦いぶりで乗り切ることができたのは、静岡学園のみと言っても過言ではない。どの相手にも、明らかに一歩抜きんでた技術を見せ、チームの目指す個人技重視のサッカーを貫き続けた。


  藤枝東、苦しかったリーグ戦に収穫


 一方、3勝6敗と苦しいシーズンを終えた藤枝東にとってもプリンスリーグの意味は大きかった。7月16日の静岡学園とのナイターでは、MF赤星貴文(2年)を中心に対抗。決定力と守備力のわずかな差で1−2と惜敗も、一歩も引かないボール回しで一進一退の好勝負を演じた。最終戦の名古屋ユース戦では、前半に先制され守勢に回ったが、後半MF松下広臣(3年)の左サイド突破を起点にチャンスを次々と演出した。

 そして7分、赤星の技ありのループシュートで同点に追いつくと、テンポアップした両サイド攻撃から3連続ゴールと攻撃陣が大爆発。負ければ、各務原(岐阜)の結果次第で入れ替え戦に回る可能性もあっただけに、服部康雄監督(46)は「よその結果で残るのは寂しいから、勝って終わりたかった。静学戦も負けはしたが、ボールもつながるようになった。序盤は悪い負け方で3連敗してズルズル行ったが、総体では気持ちを切り替えたい」と話した。

 また両監督は、初の試みとなった45分ハーフの公式リーグ戦についても言及した。井田監督は「45分ハーフという国際ルールに従い、4カ月間の緊迫したリーグ戦を戦った意義は大きい。ユース年代で、ようやく世界の仲間入りができた意味でも収穫の多い大会だった」と評価した。服部監督も「春のチーム強化の時期に、公式戦が始まるのはきつかった。ただ学校の授業等で日程もきついが、もう1クールあったらプロに近い形に持っていける。(高校生には)辛いが、面白いとは思う」と振り返った。

 これまで、高校の全国大会は一発勝負のトーナメント形式で、総体は1試合70分、選手権は80分で行われてきた。しかし以前から、指導者の間では選手、チーム強化のためにも一定期間継続して行われるリーグ戦創設の気運が高まっていた。高校とクラブチームが戦う高円宮杯全日本ユース選手権(U−18)こそ1試合は90分も、これもトーナメント戦だった。一方クラブチームでは、日本クラブユース選手権やJユース杯などで、90分のリーグ戦が行われていた。

  激闘の4カ月に幕…次は全日本ユース!


 静岡県では全国に先駆け、リーグ戦によるユース年代強化の試みとして、スルガ杯県ユースリーグが行われ今年で9回目を迎えた。また各地域単位でも関東、東海の強豪が参加する高校サッカースーパーリーグや北信越、東海、近畿地区対象の中日本スーパーリーグなど、指導者らが中心となって作られたリーグ戦も行われたが、あくまで非公式の大会だった。

 今回のJFAプリンスリーグU−18は、日本サッカー協会が主管となり全国を9地域に分け行われた、ユース年代初の全国的な公式リーグ戦だ。そしてその先には、激戦を勝ち抜いた16チームが戦う高円宮杯全日本ユース選手権(U−18)が控え、まさに真のユースの頂点を決める舞台が整った。開幕前は未体験の90分間、それもハイレベルな相手と、県総体の合間をぬって4カ月間戦い続けるハードな日程を懸念する声もあった。

 しかし振り返ると、初戦こそ残り10分間に足が止まった高校生も、2戦目あたりからは90分間の戦いに順応できていた感がある。プリンスリーグ中断期間に行われた総体県予選では、選手の成長が顕著に表れた。90分の戦いに慣れた静岡学園、藤枝東の選手たちは、70分間フルに動き回っても足が止まることはなかった。特に藤枝東は、準決勝では清水東に2−2からのPK戦で辛勝も、試合時間が80分を越えた延長後半、相手選手の何人かが足をつらせる中でもペースダウンすることはなかった。

 東海ユースサッカー史において、歴史的な4カ月間の激闘は終わった。新たな戦いは、9月27日…全日本ユース選手権で幕を開ける。昨年の選手権で、静岡県初の年内敗退を喫した静岡学園が、自らの汚名を晴らし王国復権の旗手となるか…頂点を目指す緑の戦士たちは、絶好のリベンジの機会へ日々牙を研ぎ続ける。【村上幸将】


高校サッカー選手権県大会 組み合わせ決定 (08/25)

第82回全国高校サッカー選手権県大会(県サッカー協会、静岡新聞社など主催)の組み合わせ抽選会が25日、静岡市池田のグランシップで開かれ、1次トーナメントの対戦カードが決定した。大会は9月23日から11月15日までの日程で行われる。定時制の浜松城南と、本年度から共学になった沼津西が初参加し、史上最多だった昨年と同じく127校が代表切符を懸けて戦う。

 抽選会に先立ち、シード校が発表された。県総体優勝の藤枝東、準優勝の浜名のほか、U―20世界大会予選に出場する日本代表候補選手がいる静岡学園、新人戦や県総体などで好成績だった清水東の4校が特別シードに入った。特別シード校は第1次トーナメント、第2次リーグ、決勝トーナメント1回戦が免除され、準々決勝から登場する。

 第1シードは暁秀、清水商、藤枝明誠、清水工、第2シードは日大三島、静岡北、磐田東、東海大翔洋、第3シードは浜松湖東、吉原商、袋井、聖隷クリストファー、第4シードは静岡西、浜北西、吉田、常葉橘がそれぞれ選ばれた。

 第1次トーナメントは9月23、27、10月4日に行い、勝ち抜いた16校は10月13、18、19日に4ブロックに分かれて第2次リーグを行う。各ブロック上位2チームが決勝トーナメントに進む。

 決勝トーナメントの組み合わせ抽選は10月20日。11月2日に1回戦、8日に準々決勝、9日に準決勝を行う。15日の決勝はエコパスタジアムで行い、代表校が決まる。


プリンスリーグ

 ◆静岡学園、出場権獲得も沈痛 静岡学園は目標の全日本ユース出場権を獲得したが、井田勝通監督(61)は「悪い試合の見本のよう」と苦言を呈した。決定機を決めきれず、逆にミスから失点という最悪の内容に試合後、即ミーティングが行われた。ロッカールームには、全国選手権で敗退したかのような沈痛な雰囲気が漂った。決勝点を決めたMF宮本佳宜(3年)は「優勝して全国という気持ちが足りなかった」と泣きじゃくった。


2位静学が藤枝東撃破!/プリンスリーグ

後半31分、2戦連続ゴールを決めガッツポーズする静岡学園FW横山

<プリンスリーグU−18東海2003>◇16日◇草薙陸上競技場ほか

 2位の静岡学園が、藤枝東を2−1で破った。同点で折り返した後半31分、FW横山拓也(3年)が2戦連続ゴールを決め、粘る藤枝東を振り切った。また首位の清水ユースも、ライバル磐田ユースに4−1と大勝し首位を守り、3位の岐阜工も各務原との岐阜ダービーに3−2と勝ったため、優勝の行方は次節にもつれ込むこととなった。

 全日本ユース選手権出場に燃える静岡学園と、総体王者・藤枝東の意地が激しく激突した。序盤は、静岡学園が主導権を握った。高い位置でプレッシャーをかけ中盤を支配すると、両サイドも機能し、中と外を効果的に使い好機を次々演出した。前半17分、右サイドを突破したMF能登暁(2年)が中央にパス。飛び込んだ浜田将史(3年)が落ち着いて決め先制した。

 しかし藤枝東も40分、審判に激しく異議を唱えた池谷孝コーチ(45)が退席処分となって奮起。3分後、左クロスのこぼれ球をFW柴田公章(2年)が押し込み同点で折り返した。

 後半も、互いに決定機を決めきれず一進一退の展開が続いた。しかし31分、中央のMF狩野健太(2年)のスルーパスに反応した横山が、迫る3人のDFをかわし、左足で決勝弾をたたき込んだ。横山は自らの背番号をスタンドに誇示し、ゴールに酔いしれた。

[2003/7/17/12:13 紙面から]

写真=後半31分、2戦連続ゴールを決めガッツポーズする静岡学園FW横山



プリンスリーグエスパルス戦


静学小林&狩野がJ1東京の練習参加!

 静岡学園DF小林祐三(3年)MF狩野健太(2年)の2人が、12日から3日間の日程でJ1東京の練習に参加している。4月のU−18日本代表選出後、Jリーグ関係者の注目を浴び始めた小林は、5月の横浜に続き2チーム目の練習参加となる。一方、狩野はまだ2年生で進路決定までに1年半近くも期間がある中での、異例ともいえる練習参加となった。

 U−18代表入りを果たした小林に、Jリーグのスカウトたちが熱い視線を注いでいる。4月の代表合宿直後、各チームからの練習参加要請が相次いで届いた。既に5月のオランダ遠征前に練習参加した横浜、今回の東京に加え先輩MF谷沢達也(18)が所属の柏、浦和、清水、磐田の6クラブが関心を示しているという。井田勝通監督(61)は「25日のプリンスリーグ清水ユース戦まで日が空いたので参加させた。今後も時間が空けば参加させたい」と話した。

 スカウト陣の小林評は「スピードがあり、1対1にも強い」と一様に高い。また前東京監督で、U−18代表の大熊清監督(38)も「しっかりした自己表現ができ、人間的にも非常にまじめ」と信頼し、代表では右サイドDFやボランチでスタメンに定着。オランダ遠征で出場したテルボルグ国際トーナメントでは、全4試合にスタメン出場した。

 また小林とともに、狩野も2年ながら練習に参加している。狩野は昨年の選手権・多々良学園(山口)戦で先制ゴールを挙げ、華々しい全国デビューを飾った。U−17日本代表にも選出され、3月に福岡で行われたサニックス杯では、右足首のケガでベストではなかったが、前橋商(群馬)戦にフル出場した。進路決定にはまだ間がある中の参加だが、井田監督は「才能を見てみたいということだと思う。評価されているんだろう。素質的には一番可能性がある」と期待する。

 がぜん進路が注目される存在となった小林に加え、後輩の狩野までがJリーグの練習参加を果たした背景には、今季開幕したプリンスリーグでのチームの活躍が大きい。総体は県大会1次トーナメントで敗退したが、静岡学園イレブンへの注目は、全国区で高まる一方だ。

[2003/6/14/11:14 紙面から]

目指せ!国立!〜激闘 静岡編〜

今年から創設「プリンスリーグ」が開幕

<第2回>
静岡学園対日生学園二 4ゴール決めた静岡学園FW木戸(左後方はMF狩野)
静岡学園対日生学園二 4ゴール決めた静岡学園FW木戸
 今年から日本サッカー協会が創設した「JFAプリンスリーグU−18」は、全国を9地域に分け高校、クラブがリーグ戦でしのぎを削るユース(18歳以下)年代最高峰の舞台だ。東海地区でも「JFAプリンスリーグU−18東海2003」が4月5日開幕した。愛知、岐阜、三重からは各2チームが参加、静岡県からは2年連続選手権代表の静岡学園、選手権県決勝で静岡学園に惜敗した藤枝東、ユースから磐田と清水の4チームが代表に選ばれ、熱戦を繰り広げている。
  静学、中盤圧倒で首位!


 ユース年代の強化、育成を目的としたプリンスリーグは、Jリーグと同じ45分ハーフで行われる。選手権40分、総体、国体が35分ハーフで行われる高校生にとってほぼ未体験と言っても過言ではない。また選手権、総体そして国体と、全国大会が一発勝負のトーナメント方式で行われる高校チームにとっては、リーグ戦の戦い方も優勝の行方を左右する。全国に先駆け、95年から県内ユースチームを集め「スルガ杯県ユースリーグ」を行ってきた静岡勢にとっても、全国レベルでのリーグ戦は初体験だ。
2年ながら、司令塔としてチームを完全に掌握する静岡学園MF狩野
2年ながら、司令塔としてチームを完全に掌握する静岡学園MF狩野

 初戦は静岡学園が名古屋ユースと、藤枝東が東邦と、ともに愛知勢との激突となった。静岡学園は、県新人戦準決勝敗退後に変更したトップ下3枚の攻撃的新布陣で臨んだ。巧みなパス回しで支配率は上回ったが、平均身長180センチの名古屋ユース3バックの高い壁にゴールを割ることができずスコアレスドロー。一方、藤枝東は2点リードで迎えた後半13分から、東邦にカウンター攻撃とセットプレーによりまさかの3連続失点を喫してで逆転負け。静岡勢の初戦勝利は清水ユースのみ、1勝2分1敗と厳しい船出となった。

 2戦目も2勝2敗と苦しんだ静岡勢だが、静岡学園は、初戦で清水ユースに10失点で大敗した日生学園二(三重)から同じく10得点を挙げて快勝した。独特のゆったりしたボール回しでリズムを取ると、選手権で全国を経験した快速FW木戸吾郎(3年)につなぎ、トップスピードで一気に守備陣を切り裂く緩急あふれる攻撃で相手をほんろうした。静岡学園はその後、岐阜工、各務原(ともに岐阜)四日市中央工(三重)と強豪に3連勝、5戦を終え4勝1分、勝ち点13で首位に立った。

 この快進撃を支えたのが、抜群のテクニックと自在なプレーで、どの試合でも中盤を完全に制しきったMF狩野健太、能登暁(ともに2年)、宮本佳宜(3年)のトップ下3人衆だ。司令塔として攻守にチームを完全に掌握し、重要な局面では常に起点となった狩野、一瞬のひらめきあふれるプレーで2戦連続弾を決めた宮本、そして高い身体能力を生かしたドリブルを見せた能登の3人を始め、テクニックあふれる静学サッカーは観衆を驚かせ、各会場で歓声、どよめきを巻き起こした。

  総体では波乱、静学2戦目で敗退


 5月24日の磐田ユース対名古屋ユース戦から1カ月間、静岡勢は中断期間に入る。U−18日本代表DFコンビ松下幸平主将と小林祐三(ともに3年)の堅守に、U−17代表候補狩野を中心とした創造性あふれるサッカーで首位に立った静岡学園。しかし背後には、消化試合が1試合少ない上、磐田、清水ユースを連破した名古屋ユースが勝ち点3、得失点差2差で迫る。上位2チームに与えられる全日本ユース選手権出場権独占を狙う静岡勢にとって、戦前の予想とは違う厳しい現実が突きつけられた。

 さらに並行して行われる総体県大会では、プリンスリーグでの圧倒的な強さから優勝候補の大本命だった静岡学園が、1次トーナメント2戦目で東海大翔洋に敗れる大波乱が起きた。99年に東海大工と東海大一が統合されてできた東海大翔洋は、かつて全国選手権優勝の実績を持つ。とはいえ近年は全国大会出場はなく、試合前には静岡学園の圧倒的有利が叫ばれていた。

 静岡学園とは逆に藤枝東は、接戦をしぶとく勝ち上がり6年連続で準決勝に進出した。他に昨年優勝の清水商、新人戦Vの清水東、そして新人戦県大会初戦で敗退し総体シード権を獲得できなかった昨年の準V・浜名が4強に進出した。

 静岡学園敗退で、例年以上に混戦の様相を呈する静岡県総体。大本命が必ずしも頂点に立てるとは限らない…だから「戦国静岡」は面白い。【村上幸将】



静岡学園GK杉山らを選出 U―16イタリア遠征 (05/28)

 日本サッカー協会は28日、イタリアに遠征するU―16(16歳以下)日本代表18人を発表した。

 布啓一郎監督(前市船橋高監督)が率いる同代表は、6月11日に出発。サレルノ国際大会(15―19日)に出場する。  県勢は次の通り。

 GK 杉山力裕(静岡学園高)、MF 山本真希(清水ユース)、長沢駿(清水ジュニアユース)

静学DF小林、U18代表オランダ遠征へ闘志

周囲からの信頼も徐々に集め始めたDF小林

 U−18日本代表DF小林祐三(静岡学園3年)が、オランダ遠征へ静かなる闘志を燃やした。出発前日の26日、千葉県内で行われたトレーニングに参加。4月以来2度目の招集でコミュニケーション不足が否めない中、数多くのパスを受け、早くもチーム内での信頼を得つつある。また同期の松下幸平(同)も軽快な動きで好調をアピール。30日開幕のテルボルグ国際ユース大会の活躍に期待が掛かる。

 2度目の代表入りを果たした小林の表情は、着実に自信を深めていた。練習序盤に行われた体力測定では松下と並び先頭でランニング。場所を変えて行われた練習でも、松下とともに一番先にピッチに飛び出し、じっくりアップして体を温めた。その姿からは、すでにチームを引っ張ろうという意思が表れていた。

 フィールドプレーヤー20人でセンターサークル付近に大きな輪をつくり、互いに名前を呼び合いパスを回す練習では「小林!」という声が最も多く聞こえてきた。この練習は、大熊清監督(38)が兼任で指揮を執るU−20日本代表チームでも、コミュニケーション確立を目的に行ったが、ここで確実に自らの存在をアピールしたMF成岡翔(18=磐田)や菊地直哉(同)らは着実にチームの柱となっていった。「小林は、しっかりした自己主張ができる子ですから」と大熊監督も高評価を下した。

 初の代表入りを果たした直後に「1回呼ばれて終わりほど恥ずかしいことはないんで、ずうずうしいほど自己表現して代表に呼ばれ続けたい」と宣言した通り、重要な海外遠征のメンバーにも残った。「オランダでは普段通り、当たり前のこと…しっかり守り、しっかり攻めてアピールしたいです」と静かながら強い口調で意欲を語った。

 今回のテルボルグ国際トーナメントは、1つ上のU−19世代の大会で、現五輪代表も2勝3敗で7位と結果は残せなかった。しかし厳しい海外での戦いでのさらなる成長を誓い、小林は出発した。【村上幸将】

 ◆追加招集の船谷も好プレー MF渡辺圭二(18=名古屋、飛龍出)の負傷による辞退で追加招集された船谷圭祐(17=磐田ユース)も、緊急合流ながら随所で好プレーを見せ、存在をアピールした。正確で力強いパス回しはこの日も目立ち、短時間ながらチームにもとけ込んだ様子だった。「ビックリしたけど、知ってる人も多いんで。プリンスリーグの疲れもありますが、向こうでは頑張ってきます」と笑顔を浮かべた。

[2003/5/27/12:16 紙面から]

写真=周囲からの信頼も徐々に集め始めたDF小林


翔洋大金星!静学破る/高校サッカー

後半32分、決勝ヘッドを決めた東海大翔洋MF青木(中央)と、先制点を決めたMF東(右)が並んでガッツポーズ

<高校総体サッカー県大会>◇11日・1次トーナメント決定戦◇藤枝東高グラウンドほか◇35分ハーフ

 東海大翔洋(中部1位)が、優勝候補大本命の静岡学園(推薦校3位)を2−1で撃破する大金星で2次リーグ進出を決めた。前半19分、MF山本真一(3年)の右クロスをMF東謙太郎(同)が決め先制。同点で迎えた後半32分、再び山本の右クロスをMF青木俊二(2年)が頭で決めた。

 後半32分、右サイドを突破した山本が満を持して上げたクロスに、猛然と青木が突っ込んでいった。

 山本 青木が走ってくるのが見えたので、当ててもらおうと高いボールを上げた。GKが出られず、DFが守れないところを狙った。

 高いボールに走り込む青木を見たGK飯塚渉(3年)はライン際に下がりDF3人がカバリングに入ったが、一瞬早く飛び込んだ青木のヘッドが命中した。

 青木 当たれば入ると思った。最後に競り合ったDF中村(友亮=2年)は、大岡小、中時代一緒だし、絶対に勝ちたかった。

 後半チーム唯一のシュートがゴール右に吸い込まれた瞬間、先制ゴールを決めた東がヒーローを祝福。そして3分後、試合終了の瞬間、全員で勝利の雄叫びを上げた。

 地区準決勝、決勝を風邪で欠場も1次リーグ初戦・川根戦のハットを含め、5得点の青木を後半20分に投入した内藤直樹監督(34)は「一番点を取ってるし、FW杉山(佑介主将=3年)が守備を気にし過ぎ引いたので、空いたスペースを突くよう指示しました」と笑みを浮かべた。

 青木投入を含め作戦が見事に的中した。前日の静学対浜松日体戦をビデオに録画し研究。両サイドDFが攻め上がり空くスペースに着目、サイド攻撃でU−18日本代表センターDFコンビ松下幸平、小林祐三(ともに3年)を引きずり出し、中を突く作戦を立てた。2得点はいずれも山本の右クロスから生まれた。

 相手DFの一発退場で有利と思われた後半、静学の巧みなパス回しに押し込まれたが1年44人、2年30人ら、80人近い控えメンバーの猛烈応援でホームと化したグラウンドで、体ごとぶつかる守備でプリンスリーグ首位をねじ伏せた。新人戦1次リーグ敗退の屈辱からはい上がっての金星に、杉山主将は「初心に戻り、リーグ戦全勝し全国です」と冷静に、力強く宣言した。【村上幸将】

 ◆静学、能登同点弾実らず  静岡学園は、いまだ優勝0と鬼門の県総体で、昨年に続き県大会2戦目で沈んだ。前半24分、MF能登暁(2年)のゴールで追い付くも、終了間際にDF山梨純平(3年)が相手MF山本と接触。上に倒れ込んだ山本への報復行為で一発退場。後半に本来のパス回しが戻りかけたが力尽きた。井田勝通監督(61)は「総体はいつもこんな感じ。気を引き締めるきっかけを与えてくれた」と苦笑いした。

[2003/5/12/12:48 紙面から]

高校総体サッカー県大会組み合わせ決定

着々と埋まる1次トーナメント表を見つめる関係者

 高校総体サッカー県大会の抽選会が6日、静岡市内で行われた。1次トーナメントでは、中部1位の東海大翔洋が、順当に勝ち上がればシード3位の静岡学園と激突する好カードが決まった。また勝ち上がった8校が2グループに分かれて戦う2次リーグでは、この2校に加え昨年優勝の清水商、昨年の選手権4強の浜松湖東、新人戦優勝の清水東がBグループに同居する可能性が出てきた。

 東海大翔洋・内藤直樹監督(34)は、トーナメント表を目にし、笑みすら浮かべた。「うちは一戦必勝ですから。まずは初戦の長泉です。でもこの時期、静学とはなかなか当たれないし、向こうはプリンスリーグ首位。やりたいですね」。新人戦は県大会1次リーグでまさかの敗退。1次トーナメントでの静学との同居は一見厳しいが、2年連続中部を制し、どれだけ戦力が上がったか見極めたいというのが本音だ。

 実現すれば、昨年の新人戦中部地区大会決勝以来となる、1次トーナメント屈指の好カードだ。さらにその先の2次リーグBグループは、強豪ぞろいの死のグループとなることが必至だ。MF秋葉竜児(18=名古屋)らを擁し4強入りした昨年のような強力な個性はいないが、同じ中部優勝の結果を出せたのは、新人戦敗退直後からチーム一丸となって動く意識を植え付けてきた結果だ。

 3月の清水フェスティバルで準優勝するなど、徐々に自信を回復していく中でチームは1つにまとまっていった。DF原木宏典(2年)をはじめ負傷者も全員完治するなど、徐々に戦力は整ってきた。「静学に勝てば、さらに大きな自信になるでしょう。うちは失うものは何もない」。内藤監督の視線の奥に、波乱の予感が漂い始めた。【村上幸将】

 90年創部以来初の県大会へ、それも東部地区優勝という最高の結果で乗り込む吉原商は、2次リーグ進出を目標に据える。杉山秀幸監督(30)は「決勝の富士東戦も、2点リードしてから疲れた。満足できる内容じゃない」と気を引き締めた。初戦の静岡市立には、3月の練習試合で7−1で勝利も「参考にならない。リーグ戦に進出し、1つでも多く真剣勝負がしたい」と話した。

[2003/5/7/11:57 紙面から]

写真=着々と埋まる1次トーナメント表を見つめる関係者

県高校総体サッカー 1次組合わせ決定 (05/06)

 県高校総体サッカー県大会の組み合わせが6日、決まった。東、中、西部の地区予選を勝ち抜いた23校と、県新人大会8強の推薦校、今季から創設されたプリンスリーグへの参加で特別推薦枠に入った藤枝東を加えた計32校が出場する。1次トーナメント1、2回戦でベスト8を決めた後、2グループに分かれて4チームずつのリーグ戦を行い、上位2チームずつが準決勝に進む。県大会は10日に開幕し、決勝は6月7日、愛鷹広域公園多目的競技場で行う。

 優勝争いは、プリンスリーグに出場中で、4勝1分けと首位を走る静岡学園と、推薦校順位戦1、2位の暁秀、清水商を軸に展開しそう。浜名や東海大翔洋、吉原商の各地区1位校がどこまで食い込めるか。プリンスリーグで2勝3敗と負けが先行する藤枝東、5年ぶりに県新人戦を制しながら推薦校順位戦は7位に沈んだ清水東もチームの立て直しを急ぐ。

 頭一つ抜け出る静岡学園は、U―18日本代表候補のDF小林、松下を軸に固い守備から活路を見い出す。中盤の華麗なパス回しから崩しに掛かる攻撃陣はプリンスリーグ5試合で19得点と好調。同リーグ出場のため3位決定戦に回った推薦校順位戦でも藤枝明誠に5―0と圧勝した。

 暁秀は、FW宮沢、MF成島、GK伊東ら県選抜候補にも名を連ねる質の高い選手がそろう。中等部時代に県新人戦を制したメンバーが最上学年となり、「勝負の年」と位置付ける。連覇を狙う推薦2位の清水商は新戦力の出来が鍵を握りそうだ。

 4年ぶりの全国総体出場を狙う浜名は、西部地区予選決勝でも2ゴールを挙げたFW稲垣ら破壊力ある攻撃陣に期待が掛かる。東海大翔洋はFW鷲巣を中心に得点パターンも多彩。順当に行けば、1次トーナメント2回戦で激突が予想される静岡学園戦がヤマ場となる。東部地区予選1位で初出場を果たした吉原商は、ボランチ・真崎を起点にした速攻が武器。初戦で波に乗りたいところだ。


静学DF小林、U18入り「順調すぎる」

初の日本代表入りに燃える静岡学園DF小林(左)

<ニッカン高校サッカーNEWS>

 U−18日本代表に、DF小林祐三、松下幸平主将(ともに3年、静岡学園)の静学センターDFコンビが選ばれた。ともに初の代表入りとなるが、日本高校選抜入りしドイツに遠征した松下に続き、初の全国レベルの選抜に招集された小林は、戸惑いながらも未知の世界へ胸を膨らませる。そんな小林が、代表入りを果たした現在の心境を語った。

 5日のプリンスリーグ初戦・名古屋ユース(愛知)戦で、小林は松下と並び、いつも通りのプレーを貫いた。1対1の場面で相手の攻撃の芽を確実に摘み取ると、冷静にピッチ全体を見渡し、正確なフィードを前線に送った。そんな2人を、U−18、20日本代表・大熊清監督(38)監督が熱い視線で見守っていた。

 小林 試合前に大熊監督を見かけました。試合に集中しましたが、意識は多少…というか、しないわけにはいきませんでした。

 昨年の新人戦からトップでの起用が増え、総体のころには定位置を不動のものとした。NEW !! わかふじ国体少年の部県選抜でも、守備の中心となりつつあった。しかし1年から県選手権で新人王を獲得し、2年ながら1学年上の選手中心の高知国体少年の部県選抜候補入りを果たした松下とは、実績で開きがあった。

 小林 自分は実績がないですから。幸平(松下)が日本高校選抜入りした時も、同じ選手権に出たのに自分は評価される対象にもなっていないんだなと少し感じました。無名だし全国レベルで招集されるまでには時間がかかると思っていたから、今回幸平と一緒に選ばれて本当にうれしい。

 埼玉・上里FCからやってきて3年目。中学の埼玉県クラブ選抜ブラジル遠征では日本代表ジーコ監督から評価されたが、静学で大きく成長した実感がある。

 小林 小中のころは、ユース代表なんて考えたこともなかった。自分の描いた未来予想図にもなかったところまで導いてくれたのが静学です。すべてが初めてですが、出せるプレーを全部出したい。順調すぎるくらいですが欲は出ます。1回呼ばれて終わりほど恥ずかしいことはないんで、ずうずうしいほど自己表現して代表に呼ばれ続けたい。

 1年時は寡黙で、決して目立つ選手ではなかったが、ひたむきに練習を続け、ピッチでは口には出さない思いの丈をぶつけるような全力プレーが光った。その小さな光りが、代表という最高の舞台で輝く時がきた。【構成・村上幸将】

 ◆小林祐三(こばやし・ゆうぞう)1985年(昭和60年)11月15日、東京都羽村市生まれ。5歳で松林少年サッカークラブに入り、フジパンカップ3位。羽村市立富士見小から埼玉県熊谷市立富士見中に進み、名門・上里FC入団し埼玉選手権で優勝。当時はFWだった。家族は父正彦さん(54)、母由美子さん(53)兄陽介さん(26)、郁太さん(24)。175センチ 、66キロ 。血液型B。

[2003/4/26/14:26 紙面から]

写真=初の日本代表入りに燃える静岡学園DF小林(左)


静学連勝で首位キープ/プリンスリーグゴールを決め祝福される静岡学園DF木庭(左)

<JFAプリンスリーグU−18東海2003>◇19日◇県営草薙球技場ほか◇45分ハーフ

 静岡学園がDF木庭優(2年)MF宮本佳宜(3年)の2戦連続弾で各務原(岐阜)に2−1で勝ち、首位を守った。清水ユースは、後半の一挙5得点で東邦(愛知)に6−3で逆転勝ち。藤枝東は岐阜工(岐阜)に1−2と屈し、痛恨の3連敗を喫した。

 12日の日生学園二(三重)戦で、大量10得点の締めをヘッドでたたき込んだ木庭が、今度は貴重な先制弾を決めた。後半8分、左からFW木戸吾郎(3年)が上げたボールに豪快に飛び込んだ。低い弾道のクロスを右足つま先でワンタッチ。ゴールの瞬間、右こぶしを大きく突き上げガッツポーズした。「触って入ればいいと思った。絶対決めようと思った」と満面の笑みで振り返った。

 木庭の連続ゴールに、先輩・宮本も燃えた。この日は井田勝通監督(61)が、前半から新戦力3人を試したためベンチを温めたが、流れが悪くなった前半30分すぎに宮本ら主戦3人を投入。その期待に応え、後半18分、右からのラストパスを右足で合わせた。

 この日は17日に亡くなったOB今藤幸治さん(享年30=元日本代表MF、G大阪)を追悼し、全員が喪章を着け試合に臨んだ。井田監督は「後半は一方的。ロスタイムの失点は木庭も足がつって…スタミナ面など課題も見えたが勝ち点を取ればいい」と笑みを浮かべた。DF松下幸平主将(3年)を日本高校選抜ドイツ遠征で欠きながらもここ2戦で快勝した静学が、早くもプリンスリーグ主役の座に躍り出た。【村上幸将】

[2003/4/20/13:45 紙面から]

静学、17日死去OB今藤さんのためにも勝つ練習前、井田監督(左)は選手を集めゲキを飛ばした

<ニッカン高校サッカーNEWS>

 静岡学園が、今日19日に行われるプリンスリーグ第3戦・各務原(岐阜)戦の必勝を誓った。17日に亡くなったOBの元日本代表MF今藤幸治さん(享年30=元G大阪)追悼のために選手全員が喪章を付けて戦うことも決まった。井田勝通監督(61)は試合の指揮を執った後、愛知県刈谷市で行われる通夜に向かう。

 試合前日の18日、井田監督は今藤さんについて静かに語った。「幸治はドリブルを中心とした技術が素晴らしかった。当時は清水商が強く、県選抜など表舞台に選ばれたことはなかったが、G大阪で芽が開いた」。今藤さんは、釜本邦茂監督(当時)の元で右サイドDFとして徐々に頭角を現し、ファルカン監督率いる日本代表入りも果たした。

 しかし全盛期を迎えようとした矢先、96年12月29日の天皇杯広島戦で頭を強打し選手生命を断たれた。「あのケガで頭の中に血がたまり、腫瘍(しゅよう)につながったと聞いた。亡くなってすぐ連絡があったが…あいつは本当に運がなかった」と井田監督は愛弟子の早過ぎる死を悼んだ。

 監督から選手に、今藤さんの死についての話はなかったが、知っている選手は必勝へ燃える。この日、練習試合で2得点のFW池田昌弘(3年)は「大事な試合。絶対負けられない」と力を込めた。【村上幸将】

[2003/4/19/12:17 紙面から]

写真=練習前、井田監督(左)は選手を集めゲキを飛ばした

激戦続くプリンスリーグ 首位は静学12日の日生学園ニ戦で、開始1分の先制弾を含め2得点を挙げた静岡学園のMF宮本

<ニッカン高校サッカーNEWS>

 今季開幕したJFAプリンスリーグU−18東海2003は、大会前の予想を超えた激戦が展開されている。優勝候補ぞろいと目された県代表の4チームも、想像以上に苦戦を強いられている。現在、1勝1分けの静岡学園が得失点差で首位、磐田ユースが3位と健闘も、1勝1敗の清水ユースは5位、連敗の藤枝東は9位と低迷。2戦を終えたここまでの激闘を振り返ってみた。

 全9戦中2戦を終え、1勝1分けで4チームが並ぶ厳しいマッチレースの中、上位に食い込んできたのは、やはり静岡学園と磐田ユースの2チーム。ともに初戦はドローながら、12日にアウエーの三重・鈴鹿スポーツガーデンで行われた2戦目では、地力を見せ初白星を挙げた。

 静岡学園は、地元の日生学園二戦で開始1分にMF宮本佳宜が先制弾を決めると、FW木戸吾郎(ともに3年)の4ゴールなど怒とうのラッシュで一挙10得点。守備も後半1度、裏を取られる場面はあったが、ほぼ完封した。ゆったりとしたスピードで中盤につなぐと、巧みなパス回しで一気に前線へ展開する緩急あふれる攻撃は、静学の特長がいかんなく発揮された。

 磐田ユースも東邦(愛知)戦で、個々の高い能力を随所に見せた。4人のU−17日本代表に加え、県選抜2人が先発という豪華メンバーで終始主導権を握り続けた。1人がDF2、3人を引きつけ、個人技で一気に局面を打開するケースを幾度もつくるなど、1対1の場面では相手を圧倒した。

 一方藤枝東は、東邦との初戦では後半13分まで2点リードも、カウンターとセットプレーからまさかの3連続失点で逆転負け。四日市中央工(三重)戦でもCKから失点し0−1で敗退と低迷が続く。清水ユースは、日生学園二戦で10−0大勝も、名古屋ユース戦は中盤で競り負け1−3で完敗と、不安定さを露呈。

 19日、静岡学園は各務原、藤枝東は岐阜工と、ついに初登場する岐阜勢と激突する。各務原は東海新人戦で県1位・清水東を完封した堅守が売りで、岐阜工は攻守にレベルが高く同大会では優勝を果たした。また清水ユースが戦う東邦も、強烈なカウンター攻撃で県勢2連戦、互角の戦いを見せており、苦戦は避けられないだろう。【村上幸将】

[2003/4/17/12:13]

写真=12日の日生学園ニ戦で、開始1分の先制弾を含め2得点を挙げた静岡学園のMF宮本


プリンス vs名古屋 報知 スポニチ

静学10発/プリンスリーグ

<JFAプリンスリーグU−18東海2003>◇12日◇三重・鈴鹿スポーツガーデン◇45分ハーフ

 静岡学園がMF宮本佳宜(3年)の2発、FW木戸吾郎(同)の4発とトップ公式戦初ゴールコンビの大爆発で日生学園二(三重)に10−0と大勝した。また磐田ユースは東邦(愛知)に3−2で勝利も清水ユースは名古屋ユース(同)に1−3で完敗、藤枝東も四日市中央工(三重)に0−1で開幕2連敗を喫した。 

 開始1分、DFを1対1でかわした宮本は、得意のドリブルで一気に中央へ切り込んだ。「1対1に競り勝ったら、中はフリーだったので何となく」右足で蹴り込んだシュートは、緩やかな弧を描きながらゴール右に吸い込まれた。この1発から「静学猛爆ショー」の幕が開けた。

 前がかりに攻める日生学園二をあざ笑うかのように、最終ラインでゆっくりパスを回し自陣深くに引きずり込むと、一転速攻で一気に攻め込む緩急をつけた攻撃が的中した。キーマンは、攻撃のスピードではチームNO・1の木戸だ。30分、一気に左サイドに進入し上げたクロスがDFのO・Gを誘うと、2分後再び左サイドを突破し、今度は左足でゴールを決めた。

 こうなるともう止まらない。後半も圧倒的なスピードで、相手DF裏のスペースに何度もフリーで飛び込むと10分、12分そして42分に決め、後半だけでハットトリックを達成。悲願の公式戦初ゴール、それも左足で4発の大爆発も井田勝通監督(61)が中学サッカー部公式戦初戦のため不在でアピールできず表情は複雑だ。「先週清水が10点取った相手という意識はあった。監督がいなくて残念だけど。今週紅白戦でアピールし次も先発で出たい」と19日の各務原(岐阜)戦へ闘志を燃やした。【村上幸将】

 ◆藤枝東MF赤星貴文(2年) 前回と同じセットプレーでの失点…練習してやられたら意味がないし、前でFWがキープできないとリズムが取れない。

 ◆清水ユース築舘範男監督(43) 相手の中盤をつぶしきれなかった。非常に厳しい、あかん試合です。

[2003/4/13/12:52]

写真=4ゴールの静岡学園FW木戸

静学DF松下、積極的に攻撃参加

<練習試合:鹿島6−0日本高校選抜> 

 日本高校選抜のDF松下幸平(静岡学園3年)が、10日、J1鹿島との練習試合の後半から右サイドDFとして出場した。積極的なオーバーラップで攻撃参加、守備でも高い位置から果敢にプレスをかけた。結果は0−6と完敗だったが、12日からの欧州遠征、ドイツ・デュッセルドルフ国際ユース大会(17日開幕)へ向け、大きな手ごたえをつかんだ。 後半、待ちきれなかったようにピッチに飛び出した松下は、ホイッスル直後から積極的に出た。「(代表組が出る)前半から出たいと思っていたのですが、後半出場が決まっていて。出たら思い切りやろうと思った」。7分には左方向にロングフィードを放った後、自らも右サイドを駆け抜け、相手ゴール前に飛び出していった。

 8日の壮行会で「自分のいい所は、積極的に攻撃参加すること。得点に絡めるようにしたい」と宣言した。その後はチャンスと見るや何度もオーバーラップを繰り返した。

 静岡学園ではセンターDF、そして何より主将として最終ラインに立ちはだかる。日本高校選抜では、全国選手権で最高の評価を受けたレベルの高いチームメートに囲まれるが、自らをアピールしようという気迫を見せた。

 残り10分でシステムが3−5−2に変更されると、右ウイングMFとして攻撃に参加したが、試合後は「今日は少し守備に気をまわし過ぎた」と反省した。それでも初のプロとの試合で得た自信は大きい。

 ゴール前ではFW柳沢敦(25)と果敢にヘッドで競り合った。「やはりプロは強い。でも1対1で完全に抜かれたところは少なく、久しぶりのウイングMFでも得点のチャンスもあったし、ちょっとはやれる自信になった」と笑顔を見せた。

 ドイツではリバプール(イングランド)など名門との激突が予定されている。「トレーニングも無駄にせず、ひと回り大きくなって帰ってきたいです」。復帰戦に予定されている26日、または29日のプリンスリーグでの飛躍が楽しみだ。【村上幸将】

 ◆松下幸平(まつした・こうへい)1985年(昭和60年)7月24日、石川県松任市生まれ。松陽小2年でサッカーを始め、テイヘンズFCJrX所属。笠間中では、テイヘンズFCJrユースで3年間石川県トレセン入り、高円宮杯(U−18)石川予選優勝。静岡学園では一昨年の選手権新人王、昨年はベストイレブン選出。家族は両親と姉、弟。177センチ、69キロ。血液型はO。

[2003/4/11/14:20]

写真=DF松下(中央)はゴール前で鹿島FW柳沢(右)をマークする

静学GK杉山、夢広がる初の日の丸

満開の桜に負けない満面の笑みを浮かべる静岡学園GK杉山は、今後の活躍を誓った

<ニッカン高校サッカーNEWS> 

 静岡学園の新入生GK杉山力裕が、U−16日本代表フランス遠征メンバーに選出された。183センチ、72キロと新人離れした肉体は既に現時点で先輩GK2人を上回り、定評のあるプレーの柔らかさと高い技術と相まって、周囲の期待は大きい。将来の夢はフル代表と意気込む杉山は、12日には日本をたち、モンテギュー国際大会(16日開幕)に出場する。

 満開に咲き誇った桜の木を背に、杉山は堂々と言い切った。「将来は、どんな人から見ても『こいつはすごい』と言われ、チームメートの誰からも信頼されるようなGKになりたい。夢はフル代表、そして世界です」。大きな夢を語っても落ち着き払ったその姿は、とても中学を卒業したばかりの新人とは思えない。

 観山中入学と同時に入団した「球,Sクラブ」時代から、恵まれた体と外見からは想像できないほどの柔らかいプレーで、高く評価されていた。中学2年の夏から県選抜入りすると、昨年5月のU−15ドイツ代表戦では後半から出場、夏にはオランダにも遠征した。クラブでもイタリア、クロアチアに遠征し、小学時代にも静岡FCで韓国に行くなど海外経験も豊富だ。

 それでも初の代表入りは、やはり格別だ。「日の丸を背負うのは初めてですし、相手にも周囲にも絶対負けたくありません」。代表入りは1日に知らされた。ものすごくうれしかった反面、ビックリしながらすぐに母裕子さんに電話で知らせたが、当日はくしくもエープリルフール。「ウソでしょ?」と最初は信じてもらえず、母は学校に電話で確認したほどだった。

 入学前から代表入りと、早くも大物ぶりを見せるが、高校生活に思いをはせる時は新入生の顔に戻る。「中1からあこがれ続けた静学で、先輩の胸を借りながらレギュラーを狙いたい」。特に麻機小の先輩で、練習の行き帰りも一緒のMF狩野健太(2年)には「ポジションは違うけど、人間的にあこがれる人。健太くんがボールを持つと、何かしてくれる期待感がある。早く同じピッチに立ちたい」と心から尊敬する。

 県勢ただ1人の代表入りには「静岡はやっぱりすごいというところを見せたい。でも今回が最終目標じゃない。代表に常に呼ばれ、重要な選手として使われるようになりたい」。杉山が世界へ大きく羽ばたく。【村上幸将】

 静岡学園・井田勝通監督(61) 性格もまじめで、まったく問題ない。総体、プリンスリーグでは、3年の飯塚、2年の後藤そして杉山をバランス良く交代で使い、選手権ではベストな1人を選びたい。

 ◆杉山力裕(すぎやま・りきひろ)1987年(昭62)5月1日、静岡市生まれ。麻機幼稚園からサッカーを始め、麻機小3年からGKに転向、静岡FCでも活躍した。観山中入学後、球,Sクラブに入団し、中学3年で日本クラブユース選手権(U−15)県、東海大会ともに準優勝、全国では16強。U−14、17ナショナルトレセン、U−15GKキャンプに招集された。家族は母、姉2人。183センチ、72キロ。血液型はAB。

[2003/4/10/15:13]

静学0点ドロー/プリンスリーグ

<JFAプリンスリーグU−18東海2003>◇5日・初日◇県営草薙球技場ほか◇45分ハーフ

 静岡学園がトップ下3枚の攻撃的新布陣で開幕戦に臨んだが、名古屋ユース(愛知)守備陣を崩し切れず0−0のドローで白星発進はならなかった。また磐田ユースは四日市中央工(三重)に2−2で引き分け、清水ユースは日生学園二(同)に10−0と大勝した。

 公式戦未体験の45分ハーフ、3カ月間で9戦と長丁場のリーグ戦、平均身長で6・3センチも上回る大柄な相手…全国選手権8度出場と経験豊富な静学でも、新たな戦国舞台の90分間は新発見、戸惑いの連続だった。「全体に後半10分くらいから動きが落ち始め…早かったですね」とDF松下幸平主将(3年)は振り返った。

 この日は、2日前の練習から採用した新布陣で臨んだ。新人戦と同じ4−4−2も、ボランチを1枚に減らしトップ下を3枚と増やし、より攻撃性を高めた。新人戦は6戦で15得点も、準決勝の加藤学園暁秀戦ではPKによる1得点に終わり、まさかのPK負け。決定力の向上が総体までの課題だった。井田勝通監督(61)は「カウンターのリスクを背負いながらでも、攻撃的に行きたい」と攻め勝つ姿勢を強調した。

 井田監督の狙い通り、巧みなパス回しでのボール支配から厚みを増した中盤の連続攻撃へと移行する、しかし3バックの平均身長が180センチと相手DFの高い壁になかなかフィニッシュに持っていけない。後半40分、スピードが自慢のFW木戸吾郎(3年)を投入、動きの落ちたDFが混乱したところに4連続波状攻撃をしかけたが、ついにゴールは割れなかった。

 しかし試合後の指揮官のコメントは前向きだった。「新システムはいい感じ。木戸をもう少し早く出せば良かったとか、中盤を1枚減らし3トップにできたとか反省はあるが、長丁場のリーグ戦の戦い方を知らない我々には、非常に大きな財産になった」。ピッチに立った12人で足をつる選手は0と、懸念された体力面もほぼ問題なかった。1週間後の日生学園二戦は、静学攻撃サッカー爆発の予感が漂う。【村上幸将】

 ◆初出場の能登反省 MF能登暁(2年)が、公式戦初出場初先発を果たした。昨年、入学直後の総体で即トップ昇格したが、その後Bチーム落ち。12月の清水商との1年生チーム対決で復調しトップ復帰を狙っていた。この日は、自慢の高い身体能力を生かしたドリブル突破から2本のシュートを放つなど、フルタイムにわたり活躍も「最後の方は足が動かなかった。チームの勝利に貢献したい」と反省した。

[2003/4/7/12:45]

写真=公式戦初出場初先発を果たした静岡学園MF能登

静学・井田監督「Vで切符取る」

 U−18東海リーグ前日の4日、静岡学園が異例の練習試合を行った。トップは30分1本のみの出場だったが、斑鳩(奈良)から8得点を奪うなど攻撃陣が絶好調。3月26日から30日まで行った韓国遠征では、県選抜3人を欠きながら優勝するなどチームのムードは上向きだ。井田勝通監督(61)も「優勝して全日本ユースの出場権を取りたい。総体、全日本ユース、選手権の3冠を狙う時期に来ている。今のチームに死角はない」と強い意欲を見せた。

 イレブンも燃える。DF松下幸平主将(3年)は「今のチームには、県選抜組でも出られるとは限らないという刺激があります。12日から日本高校選抜欧州遠征でチームを離れるので、初戦は勝っていい雰囲気をつくりたい」と話し、MF狩野健太(2年)も「U−17日本代表で得た、DF面での経験を見せたい。中盤でリーダーシップを取っていきたい」と意気込んだ。

[2003/4/5/14:50]

写真=30分1本の練習試合を終え,ストレッチで体をほぐす静岡学園イレブン

プリンスリーグU−18東海、最高レベルだ

<ニッカン高校サッカーNEWS>
 JFAプリンスリーグU−18東海2003が、いよいよ今日5日開幕する。県からは静岡学園、藤枝東、磐田、清水ユースが参加。上位2チームに与えられる高円宮杯全日本ユース選手権(U−18)出場権(9月27日開幕)をかけ7月19日までの激闘に臨む。松井方伸県協会2種委員長が、U−18東海リーグの全ぼうを解説する。 日本サッカー協会は昨年9月、ユース(18歳以下)年代の強化、育成を目的に、全国を9地域に分けたリーグ戦「JFAプリンスリーグU−18」の創設を発表した。高校、クラブユースの垣根を取り払い、強豪がしのぎを削る舞台が新たに公式戦化された意義は大きいと松井委員長は話す。 松井委員長 クラブユースでは、Jユース杯や日本クラブユース選手権などでリーグ戦が行われていますが、高校は全国選手権や総体など、一発勝負のトーナメント形式が中心です。選手、チームをじっくりつくるのはリーグ戦が一番。1回負けて終わりというのでは強化につながらず問題だと、以前から指導者間で話し合われていました。 静岡県では、スルガ杯県ユースリーグが第9回を数え、全国に先駆けリーグ戦による高校世代の強化を行ってきた。東海リーグには、4県から10チームが参加。静岡学園、藤枝東、磐田、清水ユースが初代県代表となった。上位2チームが高円宮杯日本ユース(U−18)選手権出場権を獲得し、また下位2チームは各地域代表との入れ替え戦(12月予定)に回る。県ではスルガ杯Aリーグ上位2チームが入れ替え戦の対象となることから、ユースリーグの刺激化、県全体のレベルアップへの期待も大きい。 松井委員長 高円宮杯を頂点に東海リーグ、スルガ杯と、きちんとした枠組みの中で同レベル同士が競う体制ができた。スルガ杯は8年続けてきたが、練習試合的なイメージが強く、部員数の多い上位校は主力を除いたBチームが出ることも少なくなかった。ただ東海リーグという目標ができ、ムードもガラッと変わるでしょう。東海最高レベルの試合を間近で見て勉強できるのも、大きな利点です。
 3カ月にわたるハイレベルな激闘…予想は非常に難しいが、あえて見どころを挙げていただいた。
 松井委員長 6月25日から3節連続で続く、県勢同士の激突に注目です。希望は県勢が上位を独占して欲しいですが、東海新人戦優勝の岐阜工(岐阜)は上位進出が濃厚でしょう。県勢4チームとしては、県外との対戦でいかに取りこぼしをしないかがカギですね。 東海地区トップ同士が戦う夢の舞台・U−18東海リーグ。東海ユースサッカーの新たな歴史の扉が今、開く。【構成・村上幸将】

<展望>

 初年度の東海リーグは、10チームの戦力がきっ抗し混戦の予感が漂うが、優勝候補の筆頭は静岡学園だ。全国選手権では初戦敗退も、9年連続県選手権決勝進出など、地力と勝負強さは頭1つ抜けている。戦力の充実度では、U−17日本代表5人を有する磐田ユースが光る。昨年は日本クラブユース選手権グループリーグ、Jユース杯予選リーグ敗退と勝負弱さに不安も優勝の可能性は大いにある。

 日本クラブユース選手権優勝の清水ユースは、同大会MVPの182センチ大型FW阿部文一郎(18)に注目だ。藤枝東は新人戦で総体シード権獲得に失敗も、MF赤星貴文(2年)を中心とした巻き返しに期待したい。県外では東海新人戦優勝の岐阜工(岐阜)が強い。準決勝では加藤学園暁秀に延長Vゴール勝ちなど勝負強さは侮れない。現時点の順位予想は (1) 静岡学園 (2) 磐田ユース (3) 清水ユース (4) 岐阜工としたい。

[2003/4/5/15:38]

2003,2004,2005年スポニチ報道 プレーバ2006 ク2

静学・牧野、静産大で「JFLへ頑張る」

<ニッカン高校サッカーNEWS>
 県内公、私立校で1日、卒業式が行われた。全国高校サッカー選手権に2年連続出場した静岡学園サッカー部のメンバーも、この日晴れの門出を迎えた。あいにくの雨模様の中だったが、選手たちは3年間の学校生活を振り返り、口々に今後の夢を語った。

 静岡産大に進学するMF牧野泰直主将の目標は、チームのJFL復帰に貢献することだ。全国選手権は初戦敗退も、個性派軍団を1年にわたり率い自信を深めた牧野は「結果は出なかったが、やってきたことは無駄じゃなかった。静学で3年間やれて良かった。JFLに上がれるよう頑張ります」と力を込めた。

 関西大に進むMF安藤淳と、東農大に進むDF剣持貴充は「全日本大学選抜でコンビを組むのが夢。まずは関東、関西大学選抜同士で戦いたい」と口をそろえた。そして1月25日から26日間、ブラジルで修行したGK輿石義章も「サンパウロFCで学んだことを生かし、関西大では1年から出られるよう強い気持ちを持ち努力します」と意気込んだ。静学イレブンは、新たな戦いの舞台へ旅立った。
写真=3年間住んだ一色寮玄関で、後輩を交え思い出に浸る静学サッカー部メンバー

日刊スポーツ1月
U-18東海サッカーリーグに静学など選出

 第1回U−18東海サッカーリーグが4月5日に開幕し、参加10チーム中4つの県枠には静岡学園、藤枝東、磐田、清水ユースが選ばれたことが10日、明らかになった。U−18東海リーグ上位2チームは、9月開幕の全日本ユース選手権の出場権を獲得する。また東海リーグ下位2チームとの入れ替え戦には、県からはスルガカップ県ユースリーグAの上位2チームが参加することとなった。

 昨年7月に明らかとなったU−18東海リーグは、ユース世代の強化を目指し一昨年10月から実施へ向け話し合いが進められてきた。9月12日、日本協会が「U−18地域リーグ実施と全日本ユース選手権の改革」を正式承認。全国9地区のリーグ優勝チーム、そして全日本ユース過去5大会の実績から関東、東海、関西、九州からさらに1チームが全日本ユースに出場することなどが明らかになった。

 これまで静岡県では、スルガカップ県ユースリーグ(以下ユースリーグ)が行われていたが、高校選手権、総体など高校の全国大会では、一発勝負のトーナメントが主流だった。しかしより多くの試合を経験できる全国規模のリーグ戦の必要性が、関係者間で長い間議論されてきた。97年、関東強豪12校による「高校スーパーリーグ」が、北信越、東海では「中日本スーパーリーグ」が発足したが、これらは非公式な大会だった。

 初年度の東海リーグには10チームが参加、過去の実績から静岡には4、他の3県には各2の出場枠が与えられた。県技術委員会が、過去の成績などから静岡学園、藤枝東、清水商、清水東の4校と磐田、清水ユースをリストアップ。「現在、県で最強かつ将来にわたり継続的に強化が期待できる人材の集まるチーム」(関係者)を条件に議論紛糾の結果4チームを選出した。

 期間は4月5日から7月19日までで、総体県大会が行われる5月中旬から6月上旬の間は試合は行われない。45分ハーフの1回戦総当たり。順位決定は勝ち点制で延長、PK戦はない。静岡学園と藤枝東は特例で総体は県大会からの出場となる。下位2チームは、各県上位2チームと12月にトーナメント制の入れ替え戦に臨むが各県最低1枠は保証される。

 これに伴いユースリーグも変わる。これまでは練習試合的な要素が強かったが、Aリーグ上位2チームが入れ替え戦対象となるため、現在参加している静岡大、静岡産大や県高校選抜、県外の岐阜工は外れ、純粋な県2種(ユース)登録チームの大会となる。「東海地域の公式戦の最高位と位置づけている」という関係者の言葉からも、U−18東海リーグ開幕が、東海地区のユースサッカーを根底から変えることは間違いない。

朝日新聞

サッカーユース全国地域リーグ、名称「プリンスリーグ」

日本サッカー協会の川淵三郎会長は30日、来春から始まるユース年代による地域リーグの名称を「プリンスリーグ」とする意向を明らかにした。地域リーグは全日本ユース(U18)選手権予選になっており、この大会の冠「高円宮杯」を目指す意味合いをこめた。

 地域リーグは関東、関西など全国9地域で開催が決まっている。各地域トップクラスの高校、クラブで編成され、例えば関東は20チームで構成される。有力チーム同士の実戦経験を増やし、ユース年代の強化を図る狙いで日本協会が創設した。

(12/30)

静岡新聞


県高校新人サッカー 男子決勝は暁秀−清水東 (02/15)

県高校サッカー新人戦は15日、男子は磐田スポーツ交流の里ゆめりあ、女子は磐田市陸上競技場で準決勝各2試合を行い、男子は暁秀と清水東、女子は桐陽と吉原が決勝に勝ち上がった。暁秀は創部20年目で初の県大会決勝進出を果たすとともに、東部勢としても初の決勝進出を勝ち取った。清水東は5年ぶりの優勝に王手をかけた。

暁秀はV2を狙う静岡学園と対戦した。先手を取りながらも同点に追いつかれ、さらに静岡学園の攻勢にさらされたが延長の攻防もしのぐと、PK戦を3―1でものにした。浜松西と激突した清水東は、1―1で迎えた後半10分、荒田のゴールで再び先行すると、勝ち越し点をきっちりと守りきって2―1で浜松西を退けた。

【評】白熱した攻防はPK戦の末、暁秀が静岡学園に競り勝った。

先手を取ったのは暁秀。前半1分、立ち上がりの一瞬のすきを突き、石和田のスルーを宮沢が押し込んだ。しかし、静岡学園も反撃する。中盤を支配し、ゴールを目指しながらも決定力に欠けたが、後半5分、PKを得ると板倉がものにして試合を振り出しに戻した。

その後は静岡学園が有利に試合を進めたもののゴールを割れない。延長戦も互いに譲らず決着はPK戦に。2人を終わって1―1の攻防は、静岡学園が3、4人目が外したのに対し、暁秀はきっちりとゲットした。

耐えて静学振り切る 東部勢初の決勝 暁秀

○…暁秀・野村監督の言葉が試合のすべてを物語った。「内容は負けても勝負で勝つことだけを考えていた。我慢と忍耐が必要と、予想した通りの試合となった」

先制したものの、試合の主導権は静岡学園が握った。同点とされた後も静岡学園の攻勢にさらされた。しかし、そこを踏ん張りきった。

その立て役者の一人がGK・伊東だ。圧巻は延長後半9分だった。静岡学園の速い攻めからのシュートを好セーブでしのいだ。「職人」と野村監督が呼ぶ伊東はPK戦に入っても本領を発揮した。1人目を左に跳んで止めた。「PKは得意。1本止めれば勝てると思っていた」。PK戦の流れを呼び込む見事なセーブだった。

創部20年目で県大会初めての決勝進出を果たした。同時に決勝進出は東部勢としても初というおまけ付き。「1年生だけ、2年生だけというこれまでの経験が生きた」と野村監督はイレブンの健闘をたたえる。

決勝の相手は清水東。「菊岡―荒田のホットラインをどう切るかがポイントの一つ」と指揮官が大一番を見据えれば、成島主将は「ここまできたら頂点を取りたい。東部にもやれるチームがあることを見せたい。必ず勝ちます」と力を込めた。

○…静岡学園の連覇の夢は消えた。放ったシュートは17本と暁秀の10本を上回った。しかし、得点はPKによる1点のみにとどまった。

「新チームになってからの時間が少なく、試合をしながら作っていくのはやはり難しい。それにしても決定力に欠けた」と川口コーチ。主将の松下も「決定力」を課題に挙げた後、「今からどう頑張るかが(今後の)成長にかかっている。明日から気持ちを切り替えて練習です」と、巻き返しを誓った。

準決勝報知     準決勝スポニチ   井田監督インタビューh14-12
雪ふる中で監督燃える!    スポーツニッポン静岡    県選抜ポルトガル遠征中止か?


日刊スポーツ

加藤学園暁秀PKで静学突破/高校サッカー

<県高校サッカー新人戦準決勝:加藤学園暁秀1−1(PK3−1)静岡学園>
◇15日・県大会決勝トーナメント準決勝◇磐田スポーツ交流の里ゆめりあグラウンドA・B◇35分ハーフ、延長10分ハーフ、PK戦

 加藤学園暁秀が静岡学園をPK戦の末破り、創部20年目で東部勢初の決勝進出を決めた。開始1分、FW宮沢慎太郎(2年)が先制、PK戦ではGK伊東雅和(同)が1本止め勝利に貢献した。今日16日の決勝では、名門・清水東と激突する。

 勝利のホイッスルが鳴り響く中、守護神・伊東が、両手を上げて走り寄る仲間の輪に飛び込んでいった。PK勝ちの原動力となった守護神を中心に、飛びつき、互いを抱きしめあってできあがった歓喜の渦は、どんどん大きく膨らんでいった。練習試合ではまったく勝てず、常に目標としてきた秋の王者・静学を公式戦初対決で下した快挙に、万歳を繰り返し酔いしれた。

 「おじけづくな。おれたちは絶対勝てる、勝つんだ!」という野村真司監督(29)のゲキを胸に、全員が勝利への揺るぎない闘志を見せた。準々決勝・清水商戦同様立ち上がりに先制点を決めると、高い位置で素早いプレスをかけ続け、堅守で防ぐと一転、カウンターで静学陣内をえぐった。「内容では負けると思ったが、勝負に勝とうと言い続けた」(野村監督)と1週間磨き上げた自分たちの戦いを90分間貫き続けた。

 延長戦終了時には、全員が勝利を確信していた。練習では止め過ぎ、メンバーから外されるほどの「PK職人」伊東が控えていたからだ。伊東自身、中学2年時のキンパラカップ県大会では1本止め優勝に貢献し、今大会でも清水商戦で止めるなど自信を持っていた。ベンチでは「明日の新聞は、おれだから」と見出しになることを予告。「深く考えずに体が動いちゃう方なんで。でも言った以上はやらないと」と、左に跳び止めた1本目を含め、完ぺきな反応を見せた。

 決勝では、県選手権2次リーグで初戦で苦杯を喫した清水東が待ち受ける。MF成島宏和主将(2年)は「あの時はラスト10分で2点取られたけれど、うちも強くなった。暁秀の攻撃サッカーをやれば勝てる」と言い切り、後半22分に左足首を痛め退場したMF森田康博(同)も「病院は行かない。何とか頑張って強行出場します」と意気込んだ。試合前、全員で大合唱した「カンピオーネ(イタリア語で王者の意)カンピオーネ、オレ、オレ、オレー」が現実となる時は目前に迫っている。【村上幸将】

 ◆静岡学園、連覇の夢断たれる 静岡学園は悪夢の全国選手権に続くPK負けで、連覇の夢は断たれた。1点ビハインドの後半、センターDF松下幸平主将(2年)を右サイドDFにすえる攻撃的布陣で攻勢に出て、5分にPKで同点とした。しかし追加点を狙う焦りからミスが目立ち、PK戦でも1人が止められ2人が外し万事休した。松下は「うちのペースだったがフィニッシュを決めることができなかった」と肩を落とした。


静岡新聞


県高校新人サッカー 15日に男女準決勝 (02/13)

 県高校サッカー新人戦は大詰めを迎え、男女ともに15日に準決勝、16日に決勝を行う。

 男子の準決勝は磐田市の磐田スポーツ交流の里ゆめりあで行われる。組み合わせは「静岡学園―暁秀」「浜松西―清水東」。

 V2を狙う静岡学園はトップ下の狩野を軸に、パスセンスあふれた多彩な攻撃を見せる。最終ラインも松下、小林を中心に安定し、県大会に入ってからの5試合で14得点、無失点の記録を誇る。対する暁秀は東部1位で、初めて4強に進出した。FW宮沢、MF成島、GK伊東とポイントに好選手を配するほか、中等部からチームを組んだメンバーでチームワークの良さも目立つ。

 浜松西は中盤の松本、大内を軸にトップの飯田に合わせる。県大会5試合は11得点9失点と波があるものの、決勝トーナメント1回戦で浜名を破り勢いがついたのは好材料。清水東は4年ぶりの準決勝進出で5年ぶりのV獲得を目指す。司令塔・菊岡のパスに荒田らが絡む。荒田が4戦連続ゴールと乗っているのは頼もしい。

 女子の準決勝は磐田市陸上競技場を舞台に行う。組み合わせは「桐陽―沼津西」「清水国際―吉原」。

 桐陽はU―18日本代表候補FWの大石の得点力を武器に5年ぶりの女王の座を狙う。沼津西は県選抜メンバーの久保田、駿東が軸。予選リーグでは1―2で桐陽に敗れているとあって雪辱に燃える。清水国際―吉原も予選リーグで対決し3―0で吉原に軍配が上がった。吉原はU―18日本代表候補GKの諏訪に望月、桑原と県選抜メンバーも擁し、バランスがいい。清水国際は飛び抜けた選手はいないもののまとまっている。調子を上げてきただけに、どう吉原に挑むか。

 決勝は16日、男女共に県営浜松球技場で行われる。

日刊スポーツ

加藤学園暁秀が初の4強/高校サッカー

◇11日・準々決勝◇藤枝東、磐田東グラウンド◇35分ハーフ
 加藤学園暁秀が清水商を1−0で破り、県大会初の4強に進出した。開始1分、FW川口貴史(1年)が先制ゴールを決め主導権を握ると、後半は猛攻を仕掛け、ほぼ一方的な試合展開で名門を圧倒した。15日の準決勝は熱望していた静岡学園と対戦する。
 準決勝では念願の静岡学園戦が実現する。MF成島宏和主将(2年)は「1年生大会優勝も、静学とやっておらず釈然としなかった。絶対勝ちたい」。1年生のみで2次リーグに殴り込んだ県選手権から1年5カ月、加藤学園暁秀イレブンは最終学年となる今年に勝負をかける。【村上幸将】


静岡新聞


県高校新人サッカー 静学、暁秀、浜西、清水東ベスト4 (02/11)

県高校サッカー新人戦は11日、磐田東高グラウンドなどで準々決勝4試合を行い、静岡学園、暁秀、浜松西、清水東がベスト4に勝ち上がった。準決勝は15日、磐田市の磐田スポーツ交流の里ゆめりあで行われる。組み合わせは「静岡学園―暁秀」「浜松西―清水東」。

静岡学園は攻撃にやや精彩を欠いたものの、前後半に1点ずつ奪うと、安定した守りで聖隷クリストファーを2―0で下した。暁秀―清水商は暁秀が前半の1点を守りきった。浜松西―磐田東は激しい攻防を展開し2―2で延長に。延長でも決着がつかず、PK戦の末浜松西が7―6で競り勝った。清水東は藤枝明誠と対戦。白熱した攻防は清水東が1―0で藤枝明誠を退けた。

高校女子新人戦も決勝トーナメント1回戦を行い、桐陽、沼津西、清水国際、吉原が準決勝に勝ち進んだ。準決勝は15日、磐田市陸上競技場で行う。組み合わせは「桐陽―沼津西」「清水国際―吉原」。


県高校新人サッカー・決勝トーナメント 静学、暁秀など8強 (02/09)

 県高校サッカー新人戦は9日、決勝トーナメントに突入し、清水商高グラウンドなどで1回戦8試合を行った。静岡学園のほか、東部1位の暁秀などがベスト8に勝ち上がったが、中部1位の藤枝東、西部1位の浜名は1回戦で姿を消した。8強は中部4校、西部3校、東部1校となった。

 藤枝明誠と対戦した藤枝東は前半17分に先制したが、後半4分に追い付かれた。その後も藤枝明誠の鋭い攻めに押し込まれると、15分、守備陣の連係ミスをつかれて決勝点を奪われ、1―2で逆転負けした。かぜで体調を崩した選手が続出した浜名も1―3で浜松西に屈した。

 静岡学園は袋井に4―0で快勝、暁秀は日大三島と延長の攻防の末1―0で振り切った。聖隷クリストファーも浜松湖東に1―0で競り勝ったほか、清水東、清水商、磐田東もそれぞれ磐田北、静岡西、浜松北を1点差で下した。

 準々決勝は11日、磐田東高、藤枝東高グラウンドで行う。


日刊スポーツ

浜松西が浜名撃破/高校サッカー

<高校サッカー新人戦県大会決勝トーナメント>
◇9日◇浜名グラウンドほか◇35分ハーフ

 西部地区の浜松西が同地区1位の浜名に3−1と快勝し、8強入りとともに初の県総体シード権を獲得した。前半29分に先制すると、32分には1年生FW井口貴博が決勝弾を決めた。また藤枝東が藤枝明誠に、浜松湖東も聖隷クリストファーに敗れるなど波乱が続出、各会場に春のあらしが吹き荒れた。

 3日の1次リーグ最終戦・静岡学園戦では、中盤でつなぐサッカーができず0−4と完敗。その後1週間で修正し臨んだ結果、メンバーが欠け浮足立つ浜名に中盤で競り勝ち、終始リードを守ることができた。浜名には、昨年の総体県大会2回戦で0−3と完敗。U−20日本代表FW矢野貴章(3年=柏)の高さに完封された。その後、練習試合で2−1で勝利も、矢野をはじめ主力を欠いた相手への勝利は意味がない。公式戦勝利は悲願だった。

 昨年4月に赴任し、殊勲の石川監督は「2点目がカギ。取り返して前半を折り返したのが大きかった。決勝まで行って静学とやりたい」と、さらなるリベンジを誓った。【村上幸将】


日刊スポーツ

静学から谷沢、松下が日本選抜入り 

 日本高校サッカー選抜チームの強化合宿メンバー(静岡フェスティバル参加)の18人が3日、発表された。県勢はMF谷沢達也(3年=静岡学園)とDF松下幸平(2年=同)が選出された。同選抜チームは3月7日に磐田市内でトレーニングを行い、同9日に浜松・遠州灘海浜公園球技場で開催される静岡ヤングフェスティバルで静岡県高校選抜と対戦する。4月12日から欧州遠征に出発。イタリアで調整合宿を行い、17日からドイツで行われるデュッセルドルフ国際ユーストーナメントに出場する。帰国は23日の予定。

日刊スポーツ

静学新チームも強い!/高校サッカー

<県高校サッカー新人大会:静岡学園2−0静岡市立>
◇25日・1次リーグ初日◇清水工グラウンドほか◇35分ハーフ

 静岡学園がFW板倉史門(2年)の2得点で静岡市立を2−0で破った。日本高校選抜合宿中のDF松下幸平主将(2年)をはじめ離脱者続出の中、公式戦初出場4人、初先発2人が登場した新チーム初戦は、昨年5月の県総体2回戦以来の土のグラウンドに苦しみながら層の厚さを証明した。

 前半17分、MF岩谷圭祐(2年)の左足から放たれたラストパスを、板倉は見逃さなかった。ペナルティーエリア内で相手GKと交錯しながらも左足で押し込んだ。記念すべき待望の新チーム初ゴールにも笑顔はなく「リーグ戦だし、1点じゃ足りない。FWは点を取らないといけない」とすかさず起き上がり、ボールを両手でつかみ、急いでセンターサークルへ走った。

 23分には、公式戦初先発のDF平島大介(2年)からの左クロスをヘッドで合わせるも、惜しくも判定はオフサイド。それでも常にゴールを向き続け、31分にはGKと接触し獲得したPKを冷静に右足で決めた。全国選手権前の御殿場合宿ではゴールを奪えず、FWとしての限界を感じていた。全国選手権ではベンチ入りも、出場できず悔しさを味わった。「決め切れない課題は、まだまだ。周りとの連係を高め、得点力を高めたい」と真のストライカーへの脱皮を誓った。

 公式戦初出場の新戦力もはつらつプレーでデビューを飾った。身長155センチの最小DF中村友亮(1年)は、右サイドを中心に自由に動き周り起点の一角となった。「うれしい。慣れない土は思ったより大変でした」とニッコリ。また川口修コーチ(29)の予告通り先発したFW伏見秀統(1年)は、チャンスをつくったが得点できず「風邪気味だったが決めたかった」と話し、途中出場のFW木場正義(同)も「ボールの受け方が悪かった」と、そろって反省した。

 一方、初先発初完封のGK後藤毅郁(同)は「やっと出られてメチャうれしい。DFに助けられた」と笑顔を浮かべた。この日、中学サッカー部の会長杯1回戦に向かった井田勝通監督(60)不在の中で指揮した川口コーチは「初戦にしては悪くない。ポジショニングを修正すれば問題ないです。取られたら取り返す攻撃サッカーを目指し、精神面の強さを見せたい」と、昨年8−0と大勝した相手との接戦にも手応えをつかんでいた。【村上幸将】

写真=前半31分、PKでこの日2点目を決めた静岡学園FW板倉


静岡新聞
県高校新人サッカー 静岡学園が白星発進 (01/25)

県高校サッカー新人戦県大会は25日開幕し、清水東高グラウンドなどでA―H、8グループに分かれてリーグ戦の初戦16試合を行った。

全国選手権出場で県大会からの参加となった静岡学園が静岡市立を2―0で破って白星発進したほか、中部1位の藤枝東も静岡北を4―0、東部1位の暁秀も小笠を5―3で退けたが、西部1位の浜名は1―2で静岡西に敗れて黒星スタートとなった。中部2位の清水東と中部8位の清水商の対戦は、清水商が3―0で清水東を退けた。西部2位の浜松湖東は下田北を4―0で下したが、東部2位の吉原商は袋井に0―2と初戦を落とした。

県高校新人サッカー第2日 静岡学園、浜松西が決勝Tへ (01/26)

県高校サッカー新人戦県大会第2日は26日、藤枝東高グラウンドなどで第1ラウンドとなるA―H、8グループに分かれてのリーグ戦第2戦16試合を行った。

A組で静岡学園が富士宮西を2―0、浜松西も静岡市立を3―1で下してともに2勝を挙げて、残り1試合を待たずに各組上位2校が出場する決勝トーナメント進出を決めたほか、B組の藤枝東、D組の磐田東と日大三島、F組の浜松湖東と藤枝明誠も決勝トーナメント進出切符を手にした。西部1位の浜名が入るE組は4校が1勝1敗で並ぶ混戦になったのをはじめ、中部2位の清水東のC組も清水商と富士宮東が1勝1分け、清水東が1勝1敗で追う展開となるなど、しのぎを削り合う組も多い。リーグ戦最終日は2月2日、藤枝東高グラウンドなど8会場で16試合を行い、決勝トーナメントに進出する16校が出そろう。

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